僕は、Dream TheaterのファンでJordan Rudessは尊敬するミュージシャンのひとりです。
今回は、Jordan Rudessが自身の教則動画で解説しているキーボード・テクニックのうちスプリット・キーボード機能を使った部分をDeepL翻訳に頼りながら、翻訳・分析してみました。
では、いってみよう!(๑˃̵ᴗ˂̵)و
※意訳した部分を含みます。
※もしかしたら誤りがある部分もあるかもしれません。ご了承ください。
スプリット・キーボード機能の活用
スプリット・キーボード機能は、多くのキーボードに搭載されている指定した区間ごとに異なる音色を鳴らす機能です。
(キーボードの性能によっては、3つ以上の区間に分割できます。)
Jordan Rudessは、色々な曲でこのスプリット・キーボード機能を活用しているようです。
その使い方やアイディアを、曲例を示しながら解説してくれています。
Pull Me Under
「Pull Me Under」は、キーボーディストがケヴィン・ムーアの時代に作られた曲です。
アルバム音源のアウトロでは、オルガンのリフとストリングスのフレーズが同時に鳴っています。
しかし、この映像を見る限りケヴィン・ムーア時代では、アウトロ部分のオルガンフレーズをライブ演奏では省略していたようです。↓
一方、Jordan Rudessはスプリット・キーボード機能を使って、アウトロのオルガンとストリングスのフレーズを同時に演奏しています。
Jordan Rudessによる実際のライブ演奏の様子はこちら。
Jordan Rudessの解説
Jordan:このフレーズは、分かりやすいスプリット・キーボード機能の活用例だね。
キーボードの上の方には弦楽器の音、キーボードの下の方にはオルガンの音を割り当ていて、同じオルガンの音をキーボードの2つの異なる場所で鳴らしているんだ。
全く同じオルガンの音を2つの異なる場所に割り当てて弾くと、バウンスしたフィーリングを得られて…
つまり、スプリット・キーボード機能によって右手の指の一部で弦楽器のフレーズを演奏しながら、両手でオルガンフレーズのフィーリングも維持できるわけ。
こういうテクニックを使って、アルバム音源に少しでも近づくようにしているんだ。
実際にライブで演奏すると、ファンから「あぁ、アルバムの通りだね!」と言ってもらえるよ。
Great Debate
「Great Debate」は6枚目のアルバム「Six Degrees of Inner Turbulence」の収録曲です。
Jordan Rudessの解説
Jordan:「Great Debate」では、キーボードが2つの全く違うことをするセクションがあって、「どうやってライブで表現しようか」と考えていたんだ。
結局、スプリット・キーボード機能を使って2つの異なる音を出すことにしたよ。
それから、これらの音を様々な方法でモジュレーションしたり、コントロールする必要もあった。
…そっちの課題は、フットペダルでフィルターや様々なエフェクトを操作する方法でクリアしたよ。
フットペダルを動かすと、この音(右手で弾くフレーズ)が明るくなったり弱くなったりするんだ。
音が明るくなるだけでなく、リバーブなどのエフェクトの深みも変わる。そして、左手にはパーカッシブな音を割り当てた。
それを同時に演奏するとこうなるんだ。
Fatal Tragedy
「Fatal Tragedy」の2:06あたりからは、Jordan Rudessの十八番とも言えそうな色々な音色を矢継ぎ早に繰り出してくる発想のフレーズが聴けます。
この部分は、その都度音色を切り替えているわけではなく、スプリット・キーボード機能を利用しているようです。
もちろん、演奏のしやすさもあるでしょう。
それに加えて、音色を切り替える際に全く音が途切れないキーボード(KORG KRONOS)が開発されたのは約10年前(2011年)の話です。
それ以前のキーボードはプロユースのものでも音色の切り替えの際に僅かな音の途切れが生じていたようなので、可能な限りそれを防ぐ意図もあったのかもしれません。
Jordan Rudessの解説
Jordan:俺のお気に入りのスプリット・キーボード機能を使ったフレーズは「Fatal Tragedy」の中にあるんだ。
左手には非常にヘヴィな(シンセ)サウンド、右手にはマッシヴなオルガンサウンドを割り当てている。
Beyond This Life
2:26からのフレーズについて Jordan Rudessの解説
Jordan:「Beyond This Life」でも、面白いスプリット・キーボード機能の活用をしているよ。
左手にはメロトロンのフルートの音を割り当て、右手に割り当てたのは…これは非常に呪術的な音だね。弦楽器のようにも声のようにも聴こえる。
それらの音が合わさってこんな形になっている。
7:21からのフレーズについて Jordan Rudessの解説
Jordan:それから、「Beyond This Life」では、ジョン・ペトルーシ(Gt)がワイルドで速いリード・セクションを演奏する部分がある。
アルバムでは同時にリズムギターが非常にヘヴィなラインを鳴らしているんだけど、それをどうやってライブで再現するか問題だった。
やはり、バンド編成で出来ないことは、キーボーディストがやるしかない。俺は左手で、ギター音色を使ってリズムギターのフレーズを演奏することにしたよ。
Dream Theaterで演奏していると、よく「あなたの音が聞こえなかった」と言われるんだ。でも、そんな人には「俺が何を弾いているかよく分かっていないようだね」と言わなければいけないだろう。
俺はギターの音を弾いていることもあれば、弦楽器の音を弾いていることもあるし、まったく新しい音を弾いていることもあるからね。
この場合、キーボードの下(左手)ではギターリフを弾き…、右手ではオルガンを弾いている。一緒に演奏するとこんな感じだよ。
Finally Free
Jordan Rudessの解説
Jordan:スプリット・キーボード機能のクールな使用例として「Finally Free」という曲があるんだ。
キーボードの下の部分には幽霊が出てきそうな音、そしてキーボードの中央にはチューブラー・ベルの音が出るようになっている。
組み合わせると、こうなる。
Instrumedley
Instrumedleyは、Dream TheaterとLiquid Tension Experimentのインストルメンタルパートを組み合わせた約12分のメドレー。
Jordan Rudessの解説
Jordan:俺たちのInstrumedleyの中には、実はLiquid Tension Experimentの「Universal Mind」から取られた部分があるんだけど、ライブでやると面白いんだよね。
元々このリフはジョン・ペトルーシ(Gt)が書いたとても速いリフで、そこにキーボードも加わっている。
Jordan:アルバム音源ではリフの裏でギターがボトム(中域)サポートする音を奏でているから、どうやってライブで演奏するかが課題だったんだ。
2人でリフを演奏するとボトム(中域)が抜けてしまうからね。
そこで俺はスプリット・キーボード機能を利用して、(右手で)リフを演奏しながら(左手で)ヘビーなシンセ・サウンドでボトム(中域)をカバーするフレーズも演奏できるようにしたんだ。