ドラマーが教える!リズムパターンの作り方

音楽理論・DTM関連

どうも、クフルダモノーツのk1muです。

打楽器を演奏しない人にとっては(あるいは打楽器奏者でも)

リズムパターンをどう作ったらいいのか分からない」という声をよく聞きます。

今回はそんなリズムパターンの考え方について書きます。

  1. リズムパターンの作り方
  2. ①スネアの位置を考える。
    1. スネアのタイミングについて
      1. バックビート系
        1. ONE OK ROCK – 完全感覚Dreamer
        2. Green Day – American Idiot
      2. オンビート系
        1. フジファブリック – 若者のすべて
        2. Bring Me The Horizon – Drown
      3. ハーフタイム系
        1. King Gnu – 白日
        2. Childish Gambino – Redbone
      4. 倍テン系
        1. X Japan-紅
        2. DragonForce – Through The Fire And Flames
    2. スネアの音色について
        1. Zedd, Elley Duhé – Happy Now
        2. Snail’s House – Pixel Galaxy
        3. Billie Eilish – bad guy
        4. 星野源 – アイデア
  3. ②刻むビートの種類
        1. 9mm Parabellum Bullet – Termination
        2. Toto – Rosanna
        3. Travis Scott – SICKO MODE ft. Drake
        4. Polyphia – Yas feat. Mario Camarena and Erick Hansel
        5. Official髭男dism – Stand By You
  4. ③キック(バスドラム)の位置
    1. 4つ打ち
        1. ASIAN KUNG-FU GENERATION – 君という花
        2. KANA-BOON / ないものねだり
        3. リアクション ザ ブッタ – Fantastic Chaos
        4. [Alexandros] – ワタリドリ
        5. 神様、僕は気づいてしまった – CQCQ
    2. 4つ打ち以外
      1. キメ
        1. 宇宙コンビニ 『EverythingChanges』
        2. UVERworld – 7th Trigger
      2. ツーバス/ダブルベース
        1. KHUFRUDAMO NOTES feat. Taisuke – Extra Dimensions
        2. Sons Of Apollo – Goodbye Divinity
  5. 生ドラムのリズムパターンを作る時の注意
    1. 「4つ以上の打楽器を同時に叩かない。」
    2. そして、右足はバスドラ、左足はハイハットに使う。
    3. 「手順をゆっくりやってみてできそうか確かめる。」
  6. その他:高難易度フレーズ
    1. 複合的にユニゾンする
        1. Dream Theater – On The Backs Of Angels
    2. オスティナート
        1. 神保彰&櫻井哲夫 「Funky Punch」
    3. リニアフレーズ
        1. Mr. Big – Take Cover
    4. ブラストビート
    5. ジェント系/モダンメタル系
        1. Jason Richardson – Fragments (Luke Holland, Lukas Magyar, Mark Holcomb)
        2. ANIMALS AS LEADERS – Backpfeifengesicht
  7. さいごに

リズムパターンの作り方

結論から言うと、リズムパターンの考え方はある意味、非常にシンプルです。

まず、リズムの

①スネアの位置
②刻むビートの種類
③キック
(バスドラム) の位置

という3つの要素を意識します。

そして、それぞれの要素について「どんなリズムが、どういう効果をもたらすか」を理解します。

あとは、この3つの要素に対して

曲に対して意図した効果を付加できるリズムを、選んで組み合わせる」

これだけです。

少なくとも僕はこのように考えることが多いです。


つまり、 思い通りに曲に合うリズムパターンを考えるためには 、

「どんなリズムがどういう効果をもたらすか」 の知識が重要です。

ということで、上記の3つのポイントに分けて

それぞれ「どんなリズムがどういう効果をもたらすか」

具体的に例を挙げながら順番に見ていきたいと思います!

参考曲は多めに紹介しているので、ざっと聴くだけでもネタになるかな と思います。

①スネアの位置を考える。

「バックビート」、「オンビート」、「ハーフタイム」、「倍テン」などなど…
こういう曲のテンポ感を決定しているのは、スネア系音色アクセントの位置です。

つまり、スネアがヒットする場所を決めることで、リズムパターンの方向性を決めるわけです。

もちろん「どこにも入れない」という選択肢も含みます。

スネアのタイミングについて

バックビート系

2拍・4拍にアクセントが来ます。疾走感やブチ上げ感が出るオーソドックスなパターン。

ONE OK ROCK – 完全感覚Dreamer
ONE OK ROCK 「完全感覚Dreamer」

この曲のサビや

Green Day – American Idiot
Green Day – American Idiot [OFFICIAL VIDEO]

この曲のイントロのリフなど

オンビート系

1~4拍全ての表拍にアクセントがきます。「スネアの4つ打ち」とも言えそうなパターン。

フジファブリック – 若者のすべて
フジファブリック (Fujifabric) – 若者のすべて(Wakamono No Subete)

イントロ~サビ前までなど

Bring Me The Horizon – Drown
Bring Me The Horizon – Drown (Official Video)

イントロ

ハーフタイム系

3拍目のみにアクセントがくるパターン。

ここ数年のトレンドはこのハーフタイム系だと思います。

King Gnu – 白日
King Gnu – 白日

だいたい全体的にハーフタイム系

Childish Gambino – Redbone
Childish Gambino – Redbone (Official Audio)

こちらもだいたい全体的にハーフタイム系

倍テン系

倍テン系はとにかく疾走感が出ます。

ただ速すぎて上手く使わないと(上手く使うからこそ?)ダサさに繋がることもあります。

X Japan-紅
x japan 紅

ドラムが入っているところは全体的に「倍テン系」 。

DragonForce – Through The Fire And Flames
DragonForce – Through The Fire And Flames (Official Video)

こちらもドラムが入っているところは全体的に「倍テン系」。

スネアの音色について

最近のトレンドだと、生ドラムのスネアよりもサンプリングしたスネアや、ウォータードロップクラップなどの音を使用する場合も多いです。

Zedd, Elley Duhé – Happy Now
Zedd, Elley Duhé – Happy Now (Official Music Video)

基本的にハーフタイム系で抜くところは徹底的にリズムセクションを抜き、スネアはウォータードロップ系の使用率が多めです。いくつかのスネア音色を使い分けている部分も要チェックです。

Snail’s House – Pixel Galaxy
Snail's House – Pixel Galaxy (Official MV)

ウォータードロップ系の音色はフューチャーベース界隈でよく使われるイメージです。

Billie Eilish – bad guy
Billie Eilish – bad guy

クラップ系音色は微妙にタイミングをずらして重ねることで、ルーズでクールな質感を演出できる気がします。

星野源 – アイデア
星野源 – アイデア (Official Video)

セクションごとに、生ドラムとサンプリングのドラムを使い分けるアレンジ。


曲のノリを決定する重要なポイントなので、音色を含めていろいろ試してみてください。

もちろん複数の音色を使ったり、曲のセクションごとにパターンを変えたりしてOKです。

②刻むビートの種類

アクセント位置を決めたら次は刻むビートの種類と、そのビートをどんな音で刻むかを決めます。

ビートの種類とは4ビート8ビート16ビートシャッフル…などなどです。

ビートを刻む音は、ハイハット・ライドシンバル・フロアタムなどが使われることが多いです。

9mm Parabellum Bullet – Termination
9mm Parabellum Bullet – Termination

イントロが、フロアタムをメインとして他タムも絡めたシェイクビートを刻んでいます。

※シェイクビートとは、8ビート+16分裏にゴーストノート(弱く叩く音)を絡めたリズムです。

Toto – Rosanna
Toto – Rosanna

「ドラマーの登 竜門」とも呼ばれるビート「ハーフタイム・シャッフル」で有名な曲です。

3連の刻みが心地よいです。

Travis Scott – SICKO MODE ft. Drake
Travis Scott – SICKO MODE ft. Drake (Official Video)

このような「トラップ系ビート」では、ハイハット系のサンプルを一瞬ものすごい細かさ(32分音符など)で突っ込む手法がみられます。

Polyphia – Yas feat. Mario Camarena and Erick Hansel
Polyphia | Yas feat. Mario Camarena and Erick Hansel (Official Music Video)

「トラップ系ビート」は最近のトレンドなので、こんな感じや

Official髭男dism – Stand By You
Official髭男dism – Stand By You[Official Video]

こんな感じで 色々なジャンルの曲にも応用されています。

③キック(バスドラム)の位置

最後は「キックの位置」ですが、これによって結構ジャンルの方向性が決まる気がします。

まず、キックが特徴的なリズムに「4つ打ち」があります。

このリズムは”バスドラムがずっと4分音符を打っている“からこう呼ばれるのですが、

 

 

「この世には2種類のリズムしかない。

 

 

…”4つ打ち“か、”4つ打ち以外“か。」

 

ぐらいポピュラーなリズムで 、4拍子の曲なら何でも踊れる感じにしてしまうパワーがあります。

4つ打ち

ASIAN KUNG-FU GENERATION – 君という花
ASIAN KUNG-FU GENERATION 『君という花』

4つ打ちはシンバルの裏打ち+スネアはバックビートを併せて叩く場合が多いです。

この曲はイントロからそんな王道の「ドッチー タッチー」の4つ打ちを聴けます。

KANA-BOON / ないものねだり
KANA-BOON / ないものねだり

こちらも。「ドッチー タッチー」が至る所で使われています。

…こういった王道な手法はすべからく「安直だ」とも言われます。

ただ、アイデア次第で色々なアイデアの広げ方があると思います。

リアクション ザ ブッタ – Fantastic Chaos
リアクション ザ ブッタ「Fantastic Chaos」

歌詞の中で「流行りの4つ打ちバンド」をディスって、あえてそこだけ4つ打ちを使う皮肉が効いたアレンジ。

新曲に普通に4つ打ち使ってたけど

[Alexandros] – ワタリドリ
[Alexandros] – ワタリドリ (MV)

4つ打ちでもスネアの入れ方を工夫すると、このように結構雰囲気は変わります。

神様、僕は気づいてしまった – CQCQ
神様、僕は気づいてしまった – CQCQ

イントロ部分、シンコペーションはキメながらも、その他は4つ打ちという良いとこどりアレンジ

4つ打ち以外

キメ

4つ打ち以外の場合、キックを曲のリフや印象的なメロディーのリズムに合わせると「その曲のためのリズムパターン感」が出ます。

例えば、メロディや楽器隊がシンコペーションしている部分では、同じようにシンコペーションしたリズムを叩いた方がハマると思います。

いわゆる”キメ“です。

宇宙コンビニ 『EverythingChanges』
宇宙コンビニ 『EverythingChanges』

キメキメで気持ちが良いです。

UVERworld – 7th Trigger
UVERworld 『7th Trigger』

ただ、もちろん絶対的なルールではなく、この曲のサビのように最低限だけはキメて、あえて他のフレーズに合わせず一定のキックのリズムをキープする手法もカッコよくてアリです。

ツーバス/ダブルベース

その名の通り2つのバスドラムやツインペダルを使ってバスドラムをドコドコと連打する手法です。メタル界隈でよく使われるリズムです。

KHUFRUDAMO NOTES feat. Taisuke – Extra Dimensions
KHUFRUDAMO NOTES feat. Taisuke – Extra Dimensions

タイスケさんにゲスト参加してもらったクフルダモノーツの楽曲のアウトロソロ部分。

メタルインストらしくドコドコしています。

普段こんなに振りかぶって叩かないので撮影の翌日筋肉痛になりました。笑

Sons Of Apollo – Goodbye Divinity
Sons Of Apollo – Goodbye Divinity

他にもメタル界隈では、リフとユニゾンしたリズムを叩くのは王道な手法です。

生ドラムのリズムパターンを作る時の注意

ここで、ドラマーに叩いてもらうために非ドラマーが、生ドラムのリズムパターンを作るときに気を付けたいことを紹介します。

「4つ以上の打楽器を同時に叩かない。」

「千手観音」とか呼ばれるドラマーがいます。ただし、それは暗喩であって実際には手足合わせて4本なので、4つ以上の打楽器を”同時に”叩くことはできません。

「4ヒット」がマックスです。

…ペダルを同時に踏むテクニックがあったり、スティックの先端と後ろで同時にタムを叩く…なんてことも不可能ではないですけど(笑)

YouTube
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。

…こんなテクニックは一部の変態しか使わないので、基本的にはできないと思ってください。笑

そして、右足はバスドラ、左足はハイハットに使う。

また、基本的にドラマーは右足で「バスドラム」、左足で「ハイハットシンバルのフットペダル」を踏むので、「4ヒット」のうち2つはこのどちらかにしましょう。

もちろん、足元にいくつもペダルを並べてこのルールも破ってくる頭がおかしい(賞賛の言葉)人もいますが、

Thomas Lang playing "This Is What We Want" from the album "ProgPop"

こんなことができるのはごく一部の限られた変態だけなので、基本的にはやめましょう笑

「手順をゆっくりやってみてできそうか確かめる。」

例えば

・16分でタムを連打するフィルインをしたその直後に、両手でシンバルを叩かない。

・16ビートでスネアドラムのところにハイハットを重ねない。

などです。 16分音符の連打は基本的に両手で叩くので、片手は8分の速さで可能かを考えます。

…ただ、これも限られた一部の変態には出来てしまうので、不可能とは言えませんが…

MoonRLR – Computer.m4v

普通は無理なので、ドラマー自身から「やりたい」と申し出がなければやめましょう。笑

その他:高難易度フレーズ

ここまで見てきた内容を踏まえてリズムパターンを考えると

「それなりに曲にハマるリズムパターンが作れるかなぁ…」と思います。

…ただ、せっかくなので、この先はさらに複雑で発展的なリズムのアイデアも紹介します。

以下のリズムは、ドラマーのやる気や力量と照らし合わした上で使用をご検討ください。笑

複合的にユニゾンする

ドラムを叩くとき、メインのフレーズのリズムにユニゾンした上で、その他の対旋律などのリズムにもユニゾンする発想です。

Dream Theater – On The Backs Of Angels
Dream Theater – On The Backs Of Angels (Audio)

これはドラムをやったことがある人じゃないと、少し想像しにくいかもしれませんが…

たとえば、この曲の1:53あたりからのドラムパターンを聴いてみると分かり易いです。

このリフは1:53から1サイクル(8小節)した後に、 2:07あたりから同じリフの上にキーボードのパートが加わって2サイクル目をやります。

キーボードが加わってからのリズムパターンは、シンバルをキーボードのリズムに (完全にユニゾンではないですけど) 寄せた叩き方をしています。

つまり、足はギターリフのリズムにユニゾン、スネアはバックビート、 右手はキーボードフレーズのリズムに大体重ねて叩くみたいな メタルっぽいアプローチの発展形です。

かなりの難易度のリズムです。

オスティナート

あるリズムをずっとキープしながら、他のリズムを叩く手法です。

「執拗反復」とも言います。

よく「ドラマーは手足をバラバラに動かしてすごい」と言われますが、基本的にそこまでバラバラに動かしているわけではありません。

しかし、オスティナートのフレーズはドラマー視点でも「バラバラに動いている」と思うくらい、独立してリズムを叩く必要があり、難易度が高い手法です。

神保彰&櫻井哲夫 「Funky Punch」
神保彰&櫻井哲夫 「Funky Punch」

1:08あたりから「クラーベ」というリズム(コッコッっていってるやつ)を、左足でオスティナートしながら、他のリズムも叩いています。すごい。

リニアフレーズ

基本的に両手と両足が同時に重ならないリズムパターンを指します。

複雑なリズムになるので、難易度が高くなりがちなフレーズです。

Mr. Big – Take Cover
Mr. Big – Take Cover (Back to Budokan 2009)

この曲のリズムパターンは界隈では有名なリニアフレーズで、リニアフレーズを叩きながら左足では8分音符をキープする鬼フレーズです。

ブラストビート

倍テン(2ビート)系よりさらに速いビートで、もはや速すぎて逆に遅く聴こえる気もするリズムです。デスメタルなどでよく耳にするリズムです。

とにかく速く、リズムキープとコントロールが大変です。

Different Types of Blast Beats (with notation)

この動画はブラストビートを分かりやすく紹介しているのでオススメです。

ジェント系/モダンメタル系

この界隈のリズムは一言で説明するのが難しいですが、とにかく難解で複雑なのが特徴です。

よく見られる手法の特徴としては

複雑なキメや、ポリリズムなどを織り交ぜた難解なビート。

・スネアの16分ゴーストノートをキックのスキマに細かく入れる。

などです。

Jason Richardson – Fragments (Luke Holland, Lukas Magyar, Mark Holcomb)
Meinl Drum Festival – Luke Holland – “Fragments“

いろいろなアイデアが詰め込まれたテクニックの幕の内弁当みたいな感じですね。笑

ANIMALS AS LEADERS – Backpfeifengesicht
Matt Garstka – Backpfeifengesicht Play-through

一聴しただけでは、一体何をやっていのるか困惑するような難解さです。笑

さいごに

今回はリズムパターンに絞って紹介したので、実際にフレーズを作るときは多くの場合、これにフィルインを組み込みます。

こちらも最初はあまり思いつかないかもしれませんが、最終的にはリズムパターンにせよ、フィルインにせよ色々な楽曲からエッセンスを吸収することで、引き出しを増えると思います。

答えはシンプルでも、細かいディテールを詰めていく作業はやはり一朝一夕ではできない部分もあると思います。

僕もまだまだ道半ばなので、お互いに頑張りましょう。

では!


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