ポリリズムを徹底解説!【組み合わせのまとめもアリ】

音楽理論・DTM関連

みなさんこんにちは!クフルダモノーツYoshito Kimura(k1mu)です!

 

今回は、そう…!

ポリリズムについての記事です。笑

  1. ポリリズム(polyrhythm)とは何か?
    1. ポリリズムの定義
  2. 「ポリリズム」の作り方 
  3. 「1拍」の捉え方の違い によって分類する「ポリリズム」
        1. DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)
        2. Dream Theater – Beyond This Life
      1. ①「短い周期で一巡するポリリズム」
        1. DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)
      2. ②「長い周期で一巡するポリリズム」
        1. Dream Theater – Beyond This Life
      3. 「長い周期と短い周期で一巡するポリリズムが混在するポリリズム」
        1. Animals As Leaders – Ka$cade
      4. 音楽は「人間仕様」の活動
  4. Q.「ポリリズム」はどうやって感じればいいのか?
    1. “隠し絵”を例に「ポリリズム」を考える
  5. ポリリズムを考えるメリット
  6. ポリリズムの種類
    1. 基本的に「短い周期で一巡するポリリズム」を考える
    2. 同じ数字を使っているリズムなら、ポリリズムにできる
  7. ポリリズムの組み合わせ一覧
    1. ポリリズムの表記と記号の説明
      1. ポリリズムの表記
      2. 記号の説明
    2. 2と3のポリリズム lcm:6*
        1. RADWIMPS – オーダーメイド
        2. ASIAN KUNG-FU GENERATION – 遥か彼方
        3. UVERworld – 激動
        4. Dream Theater – Sacrificed Sons
    3. 2と5のポリリズム lcm:10*
        1. Perfume – ポリリズム
        2. Arch Echo – Immediate Results!
    4. 3と4のポリリズム lcm:12
        1. Dream Theater – Bridges in the Sky
    5. 2と7のポリリズム lcm:14*
    6. 3と5のポリリズム lcm:15*
        1. Dave Brubeck – Take Five
    7. 2と9のポリリズム lcm:18
    8. 4と5のポリリズム lcm:20*
    9. 3と7のポリリズム lcm:21*
    10. 3と8のポリリズム lcm:24
    11. 4と7のポリリズム lcm:28
    12. 5と6のポリリズム lcm:30
  8. Tempo Advance – Metronome 
    1. マンジーニ先生の使用例
    2. 6と19のポリリズム lcm:114
    3. 20まで考えると…
  9. まとめ
  10. おまけ
    1. 5と7のポリリズム lcm:35*
    2. 4と9のポリリズム lcm:36
    3. 6と7のポリリズム lcm:42

ポリリズム(polyrhythm)とは何か?

まず、「ポリリズム」とは何でしょうか。

 

ポリ(poly)“は、”複数の“、”多数の“などを意味する言葉です。

あの「ポリゴン(多角形)」や「ポリマー(重合体)」の”ポリ“でもあります。

 

つまり、ポリリズムとは

複数「リズムのまとまり」重なって進行しているリズムを指します。

 

ポリリズムの定義

ただ、この説明だけだと

こんな感じ↓の4分音符と8分音符が同時に鳴っているリズムなどもポリリズムになってしまいます。

この場合、リズムのまとまりの比率が1:2

しかし、こんな単純な組み合わせを”ポリリズム“と呼ぶ人は恐らくいません。

 

そこで、”重ね合わせるリズムのまとまり”を”比率“に直した時に、

①どちらも2以上

”互いに素”

この2点をポリリズムの定義に含めようと思います。

互いに素…ある整数a, b を共に割り切る正の整数が 1 のみであること (最大公約数が1) 

「ポリリズム」の作り方 

では、実際にポリリズムを作る時の考え方を見ていきます。

 

ポリリズムを考える時は、

まず、重ね合わせる「リズムのまとまり」同士の最小公倍数を求めます。

 

たとえば、①「2」のまとまりのリズムと、

②「3」のまとまりのリズムでポリリズムを作りたい場合…

の最小公倍数は「6になりますよね。

そして、このように最小単位となる「6」を基準として、リズムを重ねていきます

●○ ●○ ●○

①「2」のまとまりのリズムは、「6」を2つ飛ばしで「3」拍で一巡し、

●○○ ●○○

②「3」のまとまりのリズムは、「6」を3つ飛ばしで「2」拍で一巡することが分かります。

「1拍」の捉え方の違い によって分類する「ポリリズム」

ポリリズム作り方が分かったところで、もう一つ考えたいことがあります。

それは数学的には同じ仕組みでも、感覚的には扱いが異なる「ポリリズム」です。

 

たとえば

↓①このようなポリリズム(0:01~)と

DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)
DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)~Live Version

※バスドラム(キック)とベースフレーズのズレに注目。↑

 

 

↓②このようなポリリズム(8:35~)の違いです。

Dream Theater – Beyond This Life
Dream Theater – Beyond This Life

※ギターリフとキーボードソロのズレに注目。↑

 

聴いてみてどう感じたでしょうか?

少し違う種類のものに感じられると思います。

 

ただ、数学的な構造としては同じです。

違いは、「1拍」に複数の解釈が生まれるかどうかの差だと僕は考えています。

 

僕はこの2種類のポリリズムを

①「短い周期で一巡するポリリズム

②「長い周期で一巡するポリリズム

と勝手に呼び分けて分類しています。

①「短い周期で一巡するポリリズム」

ポリリズムは最小公倍数を求めて基準の数字を決めます。

 

この基準の数字を刻むリズムが、16分音符など細かい音符だった場合
一巡するスピードが速くなり「1拍」複数の解釈が生まれやすくなります。

 

たとえば、こんなリズムを考えます。

↓これは4のまとまりのリズム3のまとまりのリズムのポリリズムです。
(4と3の最小公倍数(=基準の「12」)を16分音符で刻んでいる形です。)

ご覧のようにこのリズムは「4分音符」と「符点8分音符」、
どちらを「1拍」にしても成り立ちます。

 

「4分音符」 を「1拍」にすれば3拍子
「符点8分音符」 を「1拍」にすれば4拍子です。

このように「1拍」に複数の解釈が生まれやすいものが
「短い周期で一巡するポリリズム」の特徴です。

DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)
DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)~Live Version

この曲のイントロは、バスドラム(キック)に注目すると5拍子
ベースのフレーズに注目すると4拍子に聴こえるポリリズムになっています。

譜面に起こすなら

DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)

こんな感じか

DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)

こんな感じですかね。

どちらの視点もあり得ると思います。

   

ちなみに、複合拍子6拍子(2と3のポリ)や12拍子(3と4のポリ)は、
この「短い周期で一巡するポリリズム」の表記に用いられることが多いです。

その発想にならうなら、このフレーズは

DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)

40/32拍子として書いた方がいいのかもしれません。笑

②「長い周期で一巡するポリリズム」

一方、「1拍」に複数の解釈が生まれにくいものが、「長い周期で一巡するポリリズム」 です。

 

たとえば、これは↓上が「5」、下が「4」のポリリズムです。

しかし、このような場合、「5」と「4」どちらのリズムのまとまりにせよ
「1拍」は4分音符で感じる人が大半ではないでしょうか。

 

もちろん、「20/4拍子」と書いて”全音符を「1拍」”と捉えれば、
計算上は「短い周期で一巡するポリリズム」と同じ意味になります。

しかし、一般的なBPMで全音符は”1拍”として捉えるには遅すぎます。

Dream Theater – Beyond This Life
Dream Theater – Beyond This Life

この曲のこの場所は、ギターリフが4/4拍子×8 + 2/4拍子
キーボードソロが17(9+8)/8拍子×4のポリリズムになっています。

しかし、どちらでリズムを体感するにせよ、4分音符または8分音符1拍とするのが自然だと思います。

「長い周期と短い周期で一巡するポリリズムが混在するポリリズム」

Animals As Leaders – Ka$cade
MEINL DRUM FESTIVAL 2015 – Matt Garstka “Ka$cade” – Animals As Leaders

捉え方によっては①と②の内容が混在しているような、

ある意味もう1段階複雑なポリリズムも考えられます。

 

たとえば、この曲の最初の方の部分は(おそらく)

20/16拍子(4と5のポリリズム)×2+6/4拍子4/4拍子2重構造でポリリズムを作っています。

Animals As Leaders – Ka$cade

このように考える理由は、
俯瞰して見ると4/4拍子で収まるように作られており
大枠で見れば変拍子で捉えない方が適している部分が多いからです。

 

リズムが多層的に重なり合っている状態なので、かなり複雑に聴こえるはずです。

このようなリズムは、数学的には
ただの②「長い周期で一巡するポリリズム」だと解釈もできそうです。

しかし、人間が理解する場合は分けて解釈した方が分かりやすいかな?と思います。

音楽は「人間仕様」の活動

このように、音楽には「ある視点では同じでも、別の視点では違うもの」にカテゴライズされるものが結構あります。

 

理由は、「音楽」が人間の”認知能力“や”感覚の分解能“に合わせた「人間仕様」の活動だからです。

 

たとえば、「音楽」が成り立つ音の範囲は意外と狭く、20Hzから20000Hzです。

これは、秒間20回から2万回くらいの媒質(主に大気)の圧力変化しか
人間が「音」として認識できないためです。

(人の可聴領域(音が聞こえる範囲)は約20Hzから20000Hz)

 

この範囲外の媒質の圧力変化は「」として知覚することはできませんが、
物理現象としては同じものです。

 

他にも

音楽では「旋律(メロディ)」と「和音(ハーモニー)」は別の要素として考えます。

しかし、(人工的に作り出した理想的な純音を除いて)
自然界の音には全て倍音が含まれるので物理現象としては
旋律(メロディ)和音(ハーモニー)同じものです。

※詳しくはこちら↓

 

こういった部分が音楽の魅力である一方、捉えどころのなさに繋がっているのかもしれません。

Q.「ポリリズム」はどうやって感じればいいのか?

ポリリズムは2つ以上のリズムを同時並行的に演奏します。

演奏者やリスナーは、どうやって複数のリズムを感じればいいのでしょうか。

 

僕の答えは、「ポリリズムを”1つのリズム”として考えて必要に応じて捉え方を切り替える。」です。

“隠し絵”を例に「ポリリズム」を考える

この絵は「妻と義母」と呼ばれる絵です。

見方によって「若い女性」と「老婆」のどちらにも見える有名な絵です。

このような絵を、”隠し絵”“多義図形(ダブル・イメージ)”と言います。

 

少し考えてもらいたいのですが、この絵を

“「若い女性」と「老婆」 のどちらの視点にも切り替えて見ること”

ができたたとしても、

若い女性」と「老婆」 を両方同時に見ることはできないと思います。

 

つまり、その一瞬だけで考えれば

①「若い女性」か「老婆」の絵
②「1つのこういう模様の絵」

のどちらの捉え方しかできないはずです。

 

世界は広いので、本当に”同時に認識できる人”もいるかもしれません。

しかし、少なくとも僕には無理なので、ポリリズムも同様に考えています。

 

たとえば、これはシンバルが4、スネアドラムが5で進行するポリリズムの譜面です。

まずは、”隠し絵 を「1つのこういう模様の絵」 だと考える”ように
このリズムを「1つのこういうリズム」だと考えて練習します。

 

その上で、身体がこのリズムに適応“してきたら
それぞれ4と5のリズムで捉え直せるようにします。

 

つまり、演奏者はポリリズムであっても「1つのリズム」として捉えて演奏
自由にその瞬間のリズムの感じ方を切り替えられれば問題なく演奏できる

というのが僕の考えです。

 

たとえば

【Dream Theater】Lost Not Forgotten【Drum cover (with time signatures)】

この曲の6:12~のフレーズは、6:25~あたりでシンバルの刻みと他の楽器とのキメがポリリズムになっていきます。

 

しかし、僕の中では「1つの長いリズムパターン」として認識しながら叩いています。

 

普段「1拍」を感じながら16分や符点8分音符を演奏しているのも、
ある意味「複雑さが違うだけで同じ考え方になるのかな?」とも思います。

ポリリズムを考えるメリット

ポリリズムを考えるメリットは、複数の視点からリズムを眺められることです。

 

ポリリズムの感覚」を体得すれば、1つのリズムに対して異なるノリ方ができます。

 

たとえば、「12」周期のリズムは、
2拍子でも、3拍子でも、4拍子でも、6拍子でも(あまり無いですが12拍子でも)ノれます。

 

色々なリズムパターンを考えられるのはもちろん、同じ曲をさまざまな視点から楽しめるようになるわけです。

ポリリズムの種類

さて、ではここからポリリズムの種類をまとめていきたいと思います。

基本的に「短い周期で一巡するポリリズム」を考える

とは言っても、数値計算すればいくらでもポリリズムの組み合わせは考えられるので、
基本的に「短い周期で一巡するポリリズム」に絞って考えます。

 

短い周期で一巡するポリリズム」は、
最小単位とする数の数値が大きくなり過ぎると
リズムの刻みが細かくなり過ぎて演奏や知覚が非現実的になりますよね。

 

そこで、演奏に32分音符以上の細かい音符を使うのは稀なので、
これをひとつのボーダーラインとします。

 

つまり、最小公倍数が32以下かつ、2以上9以下互いに素な数の組み合わせを考えます。

 

すると以下のようになります。

オレンジで塗られたマスは素数を表しています。
同じ数同士をかけた答えのマスと、数を反対にかけた重複する答えのマスは灰色で塗っています。

このかけ算表の緑色で塗られた部分は、「互いに素な数を掛け合わせた数」を示しています。

 

この中から30以下の数(太字で書かれた数字)のマスを数えると、

6,②10,③12,④14,⑤15,⑥18,⑦20,⑧21,⑨24,⑩28,⑪30

11種類であることがわかります。

 

したがって、「短い周期で一巡するポリリズム」の場合、
かなり変な曲でもこの11種類のどれかの数字を使っているはずです。

むしろ この11種類から考えられるパターンでも、相当複雑に聞こえるものばかりです。
ぶっちゃけ、本当によく使われるものに限定すると この中でも一握りだと思います。 笑

(と言いつつ、上で紹介した「DCPRG – 構造Ⅰ (現代呪術の構造)」の最小公倍数は40でしたけど笑)

同じ数字を使っているリズムなら、ポリリズムにできる

ここで、ちょっと脱線っぽい話題なのですが…

上の表を見ると、何も色がついていないマスがあります。

 

たとえば、「62をかけ合わせた12」のマスには色がついていません。

これは、この部分が「6拍の8分音符の数(2連×6拍=12)」、

もしくは「2拍6連符(6連×2拍=12)」のようなリズムを表しているためです。

 

どちらも、比率は1:3(もしくは3:1)になるので、ポリリズムにはなりません

しかし、同じ「12」でも「3と4をかけ合わせた12」は、
2以上互いに素な数の組み合わせなのでポリリズムになります。

 

このような関係にあるリズムは、解釈を変更すればポリリズムにできるわけです。

ポリリズムの組み合わせ一覧

…を見る前に…

ポリリズムの表記と記号の説明

ポリリズムの表記

こちらの記事で現在の記譜法の「5」への適応力の低さを書きました。

ここまでの説明や譜面を見て、すでに思っていた人もいるかもしれませんが、

現在の記譜法はポリリズムに対しても適応力が低めだと思います。

 

たとえば4と3のポリリズムは

こういう風↓に書いても(BPMを調整すれば)同じ意味になります。

 

他にも

これは一見めちゃくちゃなリズムに見えますが、シンバルが4、スネアドラムが5、バスドラムが3ずつ進んでいます。

つまり、最小公倍数「48」を16分音符の細かさで一巡しているポリリズムです。

 

慣れている人は説明されなくても分かるかもしれません。

しかし、 ポリリズムの構造を調性や和音やコードネームを読み取るように

パッと見ただけで理解することは難しい気がします…。

 

…音楽の勉強といえば「調性や音名やコードネームを勉強するのがメイン」みたいなところがあり、ただ単にこういうリズム方面に目を向ける人が比較的少ないことも理由として考えられますけど…

 

そんなわけで、個人的には「ポリリズムは楽譜で書くよりも図で見る方が分かりやすいのでは?」思っています。

これから色々なポリリズムを紹介しますが、それぞれの視点から見たリズムの進み方を、記号で図示したものを一緒に紹介します。

 

では、いってみよう!(๑˃̵ᴗ˂̵)و

記号の説明

★… 同時に音を出す

●… 片方だけ音を出す

▲… 片方だけ音を出す

〇… 音を出さない

lcm…  least common multiple(最小公倍数)の略

*… 素数同士を組み合わせたポリリズム

2と3のポリリズム lcm:6*

みんな大好き6/8拍子。

特にクラシック音楽では、このポリリズムを指して「ヘミオラ」と呼んだりします。

 

数少ない市民権を得ているポリリズムです。笑

むしろ、このリズムだけはポピュラー過ぎて、もはやポリリズムだと思われていないような気もします。笑

 

邦ロックでは1曲まるごとではなく、曲の一部分で使われることが多いイメージです。

RADWIMPS – オーダーメイド
オーダーメイド RADWIMPS MV

曲の最後のサビで、4/4拍子から6/8拍子になっています。

 

ASIAN KUNG-FU GENERATION – 遥か彼方
ASIAN KUNG-FU GENERATION 『遥か彼方』

こちらも、曲の後半で4/4拍子から6/8拍子になります。

 

UVERworld – 激動
UVERworld 『激動』

こちらは、1回目のBメロだけが6/8拍子になっています。

Dream Theater – Sacrificed Sons
Mike Portnoy – Sacrificed Sons – DrumCam

6:53からのモチーフに対して、ひと回し目は3拍子、ふた回し目は2拍子に聴こえるドラムパターンを叩いています。

お手本のような「6」のリズムの使い方です。


2拍子で感じた場合

★○▲

●▲○

3拍子で感じた場合

★○

▲●

▲○

2と5のポリリズム lcm:10*

2と3のポリリズムの大人気ぶりに比べると かなりマイナーな組み合わせです。

 

あの有名なPerfumeの「ポリリズム」のポリリズム部分の最初の方は、

キックと歌詞にだけに注目した場合、2と5の組み合わせとして考えられると思います。

Perfume – ポリリズム
[Official Music Video] Perfume「ポリリズム」

実際には、これに加えてベースラインが16分3つ分(符点8分音符)の間隔で鳴っているので

3/16(ベース)と4/16(キック)と10/16(歌詞)の3層のポリリズムになっています。(たぶん)

Arch Echo – Immediate Results!
Arch Echo – Immediate Results! (Official Video)

ただのポリリズムではなく変拍子やスリップビート的な要素も入っているので、少し分かりにくいと思いますが、かっこいい曲なので紹介。笑


2拍子で感じた場合

★○▲○▲

●▲○▲○

5拍子で感じた場合

★○

▲○

▲●

▲○

▲○

3と4のポリリズム lcm:12

4 : 3 Polyrhythm – with bounce visuals to help you keep time – Bounce Metronome Pro

細かいノリや解釈の違いこそあれど、「12」を使ったリズムは多いです。

たとえば、4/4拍子の「シャフル」や「スウィング」、「3/4拍子の16分音符」などです。

また、先ほども説明したように「12」は「2と6の組み合わせ」でも作ることができます。

 

しかし、「12を3と4で捉えているポリリズム」は意外に少なかったりします。

つまり、裏を返せば、”手軽にねじ込める可能性が高いポリリズム“です。笑

 

Dream Theater – Bridges in the Sky
Bridges in the Sky

6:01あたりから2回目のサビに入る前に、12を4拍子から3拍子に捉え直したリズムパターン(フィルイン)をドラムが叩いています。

12/8拍子を使ったリズムトリックです。

 


3拍子で感じた場合

★○○●

▲○●○

▲●○○

4拍子で感じた場合

★○○

●▲○

●○▲

●○○

2と7のポリリズム lcm:14*

数学的には良い感じのポリリズムなのですが、

2と7が数値として離れすぎているので、使い勝手が悪くほぼ使われない気がします。


2拍子で感じた場合

★○▲○▲○▲

●▲○▲○▲○

7拍子で感じた場合

★○

▲○

▲○

▲●

▲○

▲○

▲○

3と5のポリリズム lcm:15*

5 : 3 Polyrhythm – with bounce visuals to help you keep time – Bounce Metronome Pro

構造だけを見ると使い勝手はそこまで悪くなさそうですが、世の中には圧倒的に4拍子の曲が多い中で、2の累乗数が出てこないリズムは使用頻度が著しく下がる印象があります。

 

Dave BrubeckのTake Fiveのような5拍子のシャッフル(3×5)などであれば、無理やり3と5で捉え直したポリリズムを作れます。笑

Dave Brubeck – Take Five
Dave Brubeck – Take Five

3拍子で感じた場合

★○○▲○

●▲○○▲

●○▲○○

5拍子で感じた場合

★○○

▲○●

▲○○

▲●○

▲○○

2と9のポリリズム lcm:18

…参考曲は!見つかりませんでした!

多分理由としては、2と7のポリリズムと同様に2と9が離れすぎているためだと思います。

つまり、2つの数の差が離れている and 素数同士の組み合わせじゃない

ただでさえ無い需要がさらに減るようです。

 

さらに言えば、32分音符ですら1拍の8等分ですから、

「9」は相当こだわりがないと使わない気がしますね…。

 

また、「18」は「3と6」でも作れるのですが、

これは 「1拍3連符×6拍」や「1拍6連×3拍」といった形となるので、ポリリズムにはなりません。

 

比較的一般的な範囲で使おうと思うと

3/4拍子で1拍6連×3拍(=18)を捉え直すと、ワンチャンあるかもしれません笑


2拍子で感じた場合

★○▲○▲○▲○▲

●▲○▲○▲○▲○

9拍子で感じた場合

★○

▲○

▲○

▲○

▲●

▲○

▲○

▲○

▲○

4と5のポリリズム lcm:20*

How to play a 5:4 Polyrhythm – Animation 3D Bounce Metronome Pro

4と5は、まだギリギリよく使われる組み合わせだと思います。(感覚の麻痺)

 

たとえば、アフリカの民族音楽には普通に5連符のノリを用いたものがあります。

とはいえ…現在の日本では少なくとも好事家向けのリズムだとは思います。笑


4拍子で感じた場合

★○○○▲

●○○▲○

●○▲○○

●▲○○○

5拍子で感じた場合

★○○○

▲●○○

▲○●○

▲○○●

▲○○○

3と7のポリリズム lcm:21*

このあたりになってくると数値計算をしないとまず思い浮かばないリズムですね…

使っている曲を発見するより、自分で作った方が早い気もします…

Free Lesson #5 – Polyrhythms 101 – 7 : 3

やっている人を見つけました笑


3拍子で感じた場合

★○○▲○○▲

●○▲○○▲○

●▲○○▲○○

7拍子で感じた場合

★○○

▲○○

▲●○

▲○○

▲○●

▲○○

▲○○

3と8のポリリズム lcm:24

3と8って意外と”互いに素“なんですよ。笑

8が2の3乗なので、32分音符×3拍や、1拍3連×8拍などから

このポリリズムを作り出せますね。


3拍子で感じた場合

★○○●○○●○

▲●○○●○○●

▲○●○○●○○

8拍子で感じた場合

★○○

●○○

●○▲

●○○

●○○

●▲○

●○○

●○○

4と7のポリリズム lcm:28

こちらも使用頻度が限りなく0に近いようなリズムですが笑

 

4を使っているため、意外と使おうと思えば使えなくはないかもしれません。

Can you dance a 7:4 polyrhythm? (Horace Bray can)

探したらやっている人がいました。やはり世界には変人がいるものです。


4拍子で感じた場合

★○○○▲○○

●▲○○○▲○

●○▲○○○▲

●○○▲○○○

7拍子で感じた場合

★○○○

▲○○●

▲○○○

▲○●○

▲○○○

▲●○○

▲○○○

5と6のポリリズム lcm:30

Polyrhythm 6 : 5 split into its 30 subdivisions – with Bounce Metronome Pro

32分音符の壁を目前にして一番細かい最小単位を持つポリリズムの組み合わせです。

しかし、意外とこの組み合わせは6連符の5つ割りとかで使っているドラマーは見たことがあります。

ただ、使っているとは言ってもルーディメンツとかフィルインとか飛び道具系の扱いなので、曲のメインのリズムに据えられているパターンを僕は知りません笑


5拍子で感じた場合

★○○○○▲

●○○○▲○

●○○▲○○

●○▲○○○

●▲○○○○

6拍子で感じた場合

★○○○○

▲●○○○

▲○●○○

▲○○●○

▲○○○●

▲○○○○

Tempo Advance – Metronome 

さて、大半の人はもう既にお腹いっぱいだと思います。

 

しかし、まだ物足りないそこのあなた!

‎Tempo Advance - Metronome
‎Tempo Advanceは、マイク・マンギーニー Mike Mangini(ドリームシアター、ドラマー・オブ・ザ・イヤー*)が承認するメトロノームアプリで、ユーザーのミュージシャンシップを次のレベルに導きます。Tempo Advanceは、iPad、4インチディスプレイ、改善されたセットリスト•ナビゲーションおよび...

Dream TheaterのMike Mangini先生が監修したメトロノームアプリ

Tempo Advance – Metronome をオススメします。

1~20までの数同士のポリリズムの鳴らせる変人御用達のメトロノームです。

 

…とはいってもリズムを確認したり、練習したりするのに純粋に使いやすいので、

そこまでヤバいリズムを使わない方にもオススメのメトロノームアプリです。

僕も使っています。

マンジーニ先生の使用例

Mike Mangini Tempo Advance 6:19 to warm up Illumination Theory
6と19のポリリズム(最小公倍数114)を叩くマンジーニ先生。
Mike Mangin using Tempo Advance to warm up for Shattered Fortress
数学的に成り立つのと実際にやるのは別だよ…

6と19のポリリズム lcm:114

動画内の「one・two・three・four・five・six・seven・eight・nine・ten」というカウントは

最小単位2つ分を「1拍」として数えています。

 

だから、10拍(2×10)のうち最後の「ten」だけが半拍(1)になり、20-1で全部で19になっています。

これを6回繰り返すと、最小公倍数の114になり帳尻が合います。

 

ただ、6でとるにせよ19でとるにせよ、概ね「1拍」 の解釈は共有されているので僕はこれは「長い周期で一巡するポリリズム」 に含まれるのかなと考えています。 (たぶん)


6拍子で感じた場合

★○ ○○ ○○ ▲○ ○○ ○○ ▲○ ○○ ○○ ▲

●○ ○○ ○▲ ○○ ○○ ○▲ ○○ ○○ ○▲ ○

●○ ○○ ▲○ ○○ ○○ ▲○ ○○ ○○ ▲○ ○

●○ ○▲ ○○ ○○ ○▲ ○○ ○○ ○▲ ○○ ○

●○ ▲○ ○○ ○○ ▲○ ○○ ○○ ▲○ ○○ ○

●▲ ○○ ○○ ○▲ ○○ ○○ ○▲ ○○ ○○ ○

19拍子で感じた場合

★○○○○○

▲○○○○○

▲○○○○○

▲●○○○○

▲○○○○○

▲○○○○○

▲○●○○○

▲○○○○○

▲○○○○○

▲○○●○○

▲○○○○○

▲○○○○○

▲○○○●○

▲○○○○○

▲○○○○○

▲○○○○●

▲○○○○○

▲○○○○○

▲○○○○○

20まで考えると…

ちなみに Tempo Advanceのように、20までの数同士のポリリズムを全て考えるとこうなります笑

赤が互いに素な数かつ、素数同士をかけたもの

黄色が互いに素な数かつ、どちらかが素数のもの

緑色が互いに素な数だが素数同士ではないものの組み合わせです。

この場合、想定されるポリリズムは108種類になります。


赤の互いに素な数かつ、素数同士をかけたもの

どちらも素数なので、このポリリズムは2種類の解釈しかありません。

黄色が互いに素な数かつ、どちらかが素数のもの

緑色が互いに素な数だが素数同士ではないもの

かけ合わせた数同士の2種類の他にも解釈が考えられます。

 

まぁ…「長い周期で一巡するポリリズム」 であっても

このくらいまで想定しておけば大丈夫でしょう。(何が?)

まとめ

さて、いかがだったでしょうか。

「使えるポリリズム」とか銘打っていたものの後半は

「こんなリズム使わねーよ」

みたいなものばかりでしたね。笑

 

結論としては、

「短い周期で一巡するポリリズム」11種類

・「長い周期で一巡するポリリズム」108種類くらい

小学校で習った掛け算の表は、ポリリズムを考える時に役立つ

という感じです。


リズムに探求心のある方には、こちらの記事もオススメです。

おまけ

…32分音符の壁を越えたいあなたへ。

最後におまけとして、

最小公倍数32を超えていて

ギリ 「短い周期で一巡するポリリズム」 で使えそうなポリリズムを3つ紹介します。

5と7のポリリズム lcm:35*

How to play a 5:7 Polyrhythm – Animation – 3D Bounce Metronome Pro

5拍子で感じた場合

★○○○○▲○

●○○▲○○○

●▲○○○○▲

●○○○▲○○

●○▲○○○○

7拍子で感じた場合

★○○○○

▲○●○○

▲○○○●

▲○○○○

▲●○○○

▲○○●○

▲○○○○

4と9のポリリズム lcm:36

4拍子で感じた場合

★○○○▲○○○▲

●○○▲○○○▲○

●○▲○○○▲○○

●▲○○○▲○○○

9拍子で感じた場合

★○○○

▲○○○

▲●○○

▲○○○

▲○●○

▲○○○

▲○○●

▲○○○

▲○○○

6と7のポリリズム lcm:42

Polyrhythm Exercise – Morph from 6:7 to 3:7 & back through other polyrhythms – Bounce Metronome Pro

6拍子で感じた場合

★○○○○○▲

●○○○○▲○

●○○○▲○○

●○○▲○○○

●○▲○○○○

●▲○○○○○

7拍子で感じた場合

★○○○○○

▲●○○○○

▲○●○○○

▲○○●○○

▲○○○●○

▲○○○○●

▲○○○○○

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