ギター・ベース・ドラム・キーボード・ヴォーカルをやっています。
今回は「楽器を始めてみたい!」と思っている人に向けて
①費用面
②難易度
③バンドの組みやすさ
④重量
など4つのポイントごとに情報をまとめてみたので、参考にしてみてください!!
※当然、僕の偏見が入っているので、あらかじめご了承ください。
①費用面
大半の人は、まずお金のことが気になると思います。
色々な趣味と同じく、上を見ればキリがないので、以下の3パターンに分類して紹介します。
「①チャレンジプラン」⇒とりあえずやってみたい人向け
始めたいけど「続けられるか分からない」という方へ。
迷ったら、とりあえずやってみましょう!
最悪、モノにならなくても話のネタにはなります!
「②オススメスタートプラン」 ⇒後々のことも考えて始めたい人向け
やりたい思いが強い場合は、最初から少し奮発してお金を出した方が良いかもしれません。
また、お金を出したことがモチベーションに繋がる場合もあると思います。
「③ガチ勢」⇒ガチ勢
最初から大金を出せる人は多くないと思います。
しかし、 「安物買いの銭失い」という言葉もあります。
良い道具を使と上達にも繋がりますし、上級者が使う道具は選ばれる理由があります。
また、いきなり買うことはできなくても、知識として知っておいて損はしないはずです!
ヴォーカル
①チャレンジプラン
0円で始められます。「歌おう」と思う気持ちがあればOK!
あえて言うならカラオケ代(練習場所代)です。
最近はSpotifyが原曲をカラオケっぽくできるサービスを開始したりしているので、そういうサービスを使うのもアリだと思います。
Youtubeで歌をレクチャーしている人の動画を見るのも良いでしょう。
②オススメスタートプラン
ヴォーカルだけをやろうとせず、ピアノ(鍵盤)かギターを同時に始めてみましょう。
音程を合わせる練習に使えることはもちろん、弾き語りもできます。
また、バンドを組んだ時メンバーとの意思疎通もしやすくなります。
楽器に触れる経験は、きっとヴォーカルをする上で色々と役に立つはずです!
③ガチ勢
特にヴォーカルは自宅で録音環境を整えると練習や活動の幅がグッと広がります。
また、バンドの顔なので、衣装や美容・健康状態(特に喉)などにも
他のパート以上に気を使うことになるかもしれません。
ギター or ベース
①チャレンジプラン
楽器屋さんに行って「始めるか悩んでいるので試奏させてください!」と言えば
何かしらのものを弾かせてもらえると思います。
店員さんの口車に乗せられて買わされたくない人は、
「今日は下見でちょっと買えないんですけど」と言うか、
最初から予算を伝えておけば大丈夫だと思います。(たぶん)
このような↓初心者セットを買えば、迷わなくても必需品はセットになっています。
一番安いもので全てそろえると 1~2万円前後だと思います。
②オススメスタートプラン
まず、ギター本体だけに3万円くらいは出しましょう。
この価格帯だと、YAMAHAのパシフィカなどはオススメらしいです。
そして、しばらくやってみて「続けられそうだな」と確信してきてたら
自分の好みをふまえた10万円以上のギターやベースを買う
というルートが比較的失敗が少ないと思います。
その他に必要なものは楽器屋の店員さんに聞くか、
初心者セットの内容を参考に買うと良いと思いますが、僕からいくつかポイントを紹介します。
チューナーはスマホアプリにもありますが、
クリップチューナーが便利でオススメです。
また、最初は「必需品」として小型アンプやコンパクトエフェクター類を進めてくる人も多いです。
しかし、僕はそれは買わずに「アンプシミュレーター」を買った方がいいと思います。
アンプシミュレーターは、アンプの音を再現してくれる機材で、
各種エフェクトもかけられるオールマイティな機材です。
そして、基本的にヘッドホンを繋いで使うものなので静かに練習ができますし、
本物のアンプやミキサーに接続してライブでも使うこともできます。
アンプシミュレーターは、少し高い機材に感じるかもしれません。
しかし、この機材の機能を個別の機材で揃えようとすると
もっと費用が掛かってしまうので。むしろお得だと思います。
③ガチ勢
ギターやベースの本体が20万~30万円以上のものを使っていることが多いです。
このくらいの価格帯になると好みはあれど、しっかりした楽器である可能性が高いです。
しかし、40万円を超えてくると音や作りの良さではなく、
ブランドや杢目など機能面にあまり関係ない要素で値段が高くなっている印象があります。
そして、ギターやベースのガチ勢がよく使っている周辺機材としては…
まず、アンプシミュレーターの最高峰「Axe fxⅢ」。約40万円!(高い)
(ちなみに、僕はこれの旧型の「Axe fxⅡ」を使っていますが、Ⅱでも十分なクオリティだと思うので、フロアタイプでⅡと同程度の性能のAX8がコスパ的にオススメです。)
そして、実際のアンプの鳴りを忠実にコピーして再現してくれるチート機材「Kemper」です。
このAxeとKemperがギターやベースのガチ勢御用達機材の二大巨頭なイメージですが、
Line6のHelixなども使っている人を見かけます。
ドラム
①チャレンジプラン
3000円くらいで始められます。
まず、ドラムスティックは1000円前後。
そして、ドラム本体はレンタルスタジオやライブ会場にあるものを叩きましょう。
個人練習で入ると、1時間1000円程度の場所が多いと思います。
家で練習する場合は、このような練習パッドがあると良いですが
5000円くらいするので、最初は雑誌などにタオルを巻いて叩いてもOKです。
ちなみに、膝は叩きすぎると内出血するのであまりお勧めしません。(経験者)
②オススメスタートプラン
スティック、フットペダルは自分の手足の代わりになるので、ペダルを早めに買うべきです。
スネアドラムを最初に買う人も多いですが、僕はペダルの後で良いと思います。
オススメは、両足でバスドラムを叩けるツインペダルです。
ちなみに、僕が使っているツインペダルはこれ↓です。
また電子ドラムがあると防音環境が無い場所でもドラムの練習ができるので、
金銭的に余裕がある人はこれがあると練習が捗ります。
(※住環境によっては電子ドラムでも厳しい場合があります)
③ガチ勢
ガチ勢は自分のドラムセットを持っている人も多いと思います。
しかし、日本のような住宅環境では自分のドラムセットを持っていても
叩ける場所が無いと使い物にならないので、かなり金銭的なハードルは高いと思います。
僕もドラムを10年以上やっていますが、自分の生ドラムのセットは持っていません。
用途によっては、このような簡易セットもアリかもしれませんね。
キーボード
①チャレンジプラン
鍵盤楽器は家に元々ある可能性が一番高そうな楽器なので、
最初は「家にある鍵盤楽器を弾いてみる」のであれば、実質0円スタートです。
無かったとしても、レンタルスタジオでキーボードを借りて弾けば 1時間1000円程度 で弾くことができます。
PSS A50のような製品も1万円程度でいろいろできて、面白そうです。
②オススメスタートプラン
ライブにメインで使用する予定なら、80000円程度は必要かなと思います。
もっと安いものもありますが、オールマイティに使えるものは最低このくらいだと思います。
たとえば
Rolandのjunoや
KORGのkross
などは軽くて持ち運びもできるのでオススメです。
③ガチ勢
オールマイティなシンセサイザーといえばKORG,YAMAHA,Rolandの3社だと思います。
KORGのフラッグシップ機のKronos2が30万円ほど
僕はKRONOSの一番型の古いものを使っています。
YAMAHAのフラッグシップ機のMONTAGE8が40万円ほど
Rolandのフラッグシップ機のFANTOM8が45万円ほど
ここらへんのシンセサイザーは「おおよそできないことは無いんじゃないか」と思える高機能です。
しかし、最近はPCにインストールして使うソフト音源のクオリティと利便性が上がってきたので、ライブは軽いキーボード、制作ではソフト音源を使う場合も多い気がします。
録音機材
どのパートでも録音環境を整えると練習や活動の幅がグッと広がります。
(ドラムは一般家庭で録音するのは難しいと思うので、打ち込みのスキルで代替可能)
そのためには、主に録音編集や作曲に使うソフトである「DAW」
楽器やマイクをPCに繋ぐための「オーディオインターフェース」
ヴォーカルやアコースティックギターなら「マイク」などが必要です。
①チャレンジプラン
オススメのDAWは「Cakewalk by BandLab」です。
これは元々有料だった「Sonar」というDAWがタダになったもので、有料版の機能をそのまま無料で使えるある種バグみたいな製品です。
僕は現在Cubaseを使っていますが
過去はSonarを使っていて、クフルダモノーツのファーストアルバムもSonarで作りました。
もし、楽器などを録音したい場合は、加えてオーディオインターフェースを買う必要があります。
※接続方法がUSBやThunderboltなどいろいろあるので、オーディオインターフェースは自分のPCと接続できるものを確認してから買いましょう!
②オススメスタートプラン
最近は宅録ができるセットが安価で売られているので、分かりやすくて良いかもしれません。
③ガチ勢
オーディオインターフェース
Universal AudioのApolloや
RMEのオーディオインターフェイスはよく使われているイメージです。
僕は持ち運びができて、楽器をいっぱいつなげるこれ↓を使っています。
ヘッドフォン
スタジオのヘッドフォンの定番はYAMAHAの「MDR 900ST」ですが
性能的には「SENNHEISER HD 820を使えば間違いない」と言う人もいます。(高い)
僕は長時間ヘッドフォンをしているのが嫌いなので基本的にiPnoneのイヤフォンで、音作りやミックスをするときには「YAMAHAのHPH-MT8」を使っています。
マイク
マイクは、レコーディングの定番と呼ばれる「NEUMANN / U87Ai」が30万ほどします。(高い)
僕自身はこのマイク↓を使っています。
ただ、このような「コンデンサーマイク」は繊細な扱いが必要で管理にも気を使うので、宅録はライブなどにも使われる「ダイナミックマイク」でも良いかなとも思います。
②難易度
どんなものをやるにせよ、それなりのレベルまで上達するためには年単位の練習が必要です。
しかし、「まず1曲できるようになるくらい」までを考えると、楽器によって難易度にバラツキがあるように思います。
ヴォーカル
大半の人は「歌ったこと」はあるはずです。
ですから、他の楽器に比べると始める前からアドバンテージがあります。
元々カラオケが好きな人ならなおさらです。
ただ、「正しいピッチやリズムで歌う」や「曲の構造や意図を理解して歌う」のはなかなか難しく、できるようになるまでそれなりの練習が必要になるでしょう。
ギター
どんなジャンルをやりたいかによると思いますが…
「パワーコード」など簡単な和音だけで成り立つ曲なら、真面目に練習すれば結構早く(1か月くらいで)形になる場合も多いです。
逆にソロギター(和音とメロディを同時に弾く)などは結構難しいので、数か月~1年くらいはかかると思います。
ちなみに、よく「Fコードで挫折した」と言う人もいます。
しかし、Fコードをはじめとした”ローコード“は結構難しいので、
最初はうまく弾けなくても気にしなくていいです。
僕は10年くらいやって、やっとスムーズに弾けるようになった気がします笑
ベース
一番オーソドックスな「ルート弾き」なら、1か月くらい真面目に練習すれば弾ける曲がたくさん出てくるのではないかと思います。
花形プレイの「スラップ」は難しいので、 それなりに弾けるようになるまで数か月~1年くらいはかかると思います。
ベースは一人で成り立つプレイができるまで上達する道のりが険しく、モチベーションの維持が難しいイメージがあります。
したがって、最初から友だちとバンドをやる前提で始めるなどしてみると良いかもしれません。
ドラム
ドラムの良いところは「8ビート」を覚えれば、4拍子の曲ならなんでもそれっぽく叩けてしまうところです。
誤解を恐れずに言えば、一番「原曲と違うことをしていても成り立つ」楽器です。
また、当たり前ですが叩くと簡単に音が出るので、最初から音を出すだけで楽めると思います。
キーボード
キーボードは、バンドの中でコードを鳴らすだけならそこまで難しくないはずです。
ただ、楽譜やコード譜が読めないとどの音を鳴らせばいいか分かりません。
もちろん、理想としては「どの演奏者も楽譜は読めるべき」です。
しかし、ヴォーカルやドラムは耳で聴けばそれっぽい演奏はできますし、ギターやベースにはTAB譜という簡単に読める楽譜があります。
一方、キーボードは「普通に楽譜を読む」か「コードの仕組みを理解してコード譜を読む」必要があります。
また、元々キーボードパートがないバンド曲もたくさんあるので、アレンジ力も試されます。
(大体はギターやベースのフレーズを真似して弾けばそれっぽくなりますが)
したがって、楽器本体の演奏難易度よりも、
他のパートに比べて最初から音楽関係の専門知識の習得を迫られる気がします。
③バンドの組みやすさ
バンドを組みたいときにどのくらい組みやすいか です。
この部分は他の部分に比べても僕の偏見多めなので、それをふまえた上で読んでください。
ヴォーカル
手軽に始められる上に一番目立つポジションなので、やりたい人は多いです。
しかし、(インストバンドでなければ)バンドにはヴォーカルが必要なので需要はあるでしょう。
ただ、気を付けたいのは、楽器隊との意識の差で上手くいかないパターン。
楽器奏者界隈では、
「バンドメンバー募集で『当方ボーカル、他全パート募集!』と書くヴォーカルは地雷」
と揶揄されるほどです。
世知辛い話ですが、そういう意味でも先ほどヴォーカルはギターかピアノを同時に始めることをオススメしました。
ギター
体感としては、ギター人口が一番多いです。
ただ、ギターが2人以上いるバンドも多いので、
そういう意味ではバンドに入れるチャンスも多いはずです。
ベース
他の楽器に比べてプレイ人口が少ないイメージがあります。
その分、希少性はあるので、需要は高めだと思います。
ドラム
練習場所を確保することが難しく、始める敷居が若干高いこともあり希少性があります。
複数のバンドを掛け持ちするドラマーの話もきくので、需要は高めだと思います。
また、最近はDAWで打ち込みができるドラマーも重宝されると思います。
キーボード
やろうと思えば大体の音は出せるキーボード。人口も少なめな印象です。
ただ、バンド界隈では「居なくてもなんとかなる」微妙な立ち位置です。
もちろん、最近はキーボードがいるバンドも市民権を得てきました。
しかし、状況によって需要に大きな差が出る印象があります。
ちなみに、僕は昔Jordan Rudessの演奏を見て
「キーボードってバンド演奏の中でここまでできるんだ!」と感動した覚えがあります。
でも、パートというよりは…
“パート別にバンドの組みやすさ”の話をしました。
しかし、最終的にはどのパートでも「魅力的な人」であれば
「一緒にバンドをしたい!」と思われるはずです。
そして、「魅力」とは演奏の上手さだけではなく、コミュ力の高さや人柄も含めます。
…もちろん、自戒を込めて言っています…!笑
④重量
特にバンドをするならスタジオ練習にライブなど、楽器を持ち運ぶ機会が増えます。
「重量」は楽器選びの際に意外と大きなポイントだと思います。
ヴォーカル
手ぶらでスタジオに入っても成り立ちます。
声を加工するエフェクターなどを使う人もいますが、そういう人の方が少ない気もします。
ギター or ベース
楽器本体に加えてエフェクターやアンプシミュレーターを持っていこうと思うと、そこそこ重いです。
稀にアンプを電車で運んでいる人も見かけますが、あれは特殊ケースだと思います。笑
ドラム
ドラムスティックだけ持っていく場合はとても軽いです。
マイスネアドラムやマイペダルを持っていくとそこそこ重くなるので、
このようなキャリーカートを使う人が多いです。
さすがにセット全体を運ぶ場合は車が必要になってきます。
キーボード
5kgくらいから、20kgを超えるものまであるので、キーボードによります。
バンド活動をメインにする場合、重いキーボードを選ぶと大変です。
気になっている楽器があるならそれを選ぼう。
何でもそうかもしれませんが、楽器の習得は長い道のりになります。
だからこそ、最終的にはモチベーションが続くように合理的な判断をするよりも、
自分が「やりたい!」、「使いたい!」と思うパートを選べばいいと思います。
「思いったが吉日!」です。
それでは、よい音楽ライフを!(๑˃̵ᴗ˂̵)و