AXE-FX IIは、ネット配布されている日本語マニュアルが無いっぽいので、英語のマニュアルを見る必要があります。
https://www.fractalaudio.com/downloads/manuals/axe-fx-2/Axe-Fx-II-Owners-Manual.pdf
しかし、毎回英語を読むのは面倒くさいので、要点を日本語でまとめていきます。
自分用なので、ちょいちょい更新する予定です。
Amp(アンプ)
ビンテージやモダンなギターやベースのアンプのサウンドを再現するブロック。
Amp Type(アンプ・タイプ)
アンプのシミュレーションを選ぶ項目。
選べる アンプはたくさんあります。
Basic
Input Drive(インプット・ドライブ)
プリリアンプのゲイン/ディストーションの量を設定するパラメーター。
Master Volumeと組み合わせて
- 「サウンドがクリーンになるか」
- 「少し崩れるか」
- 「適度にオーバードライブされるか」
- 「完全に歪むか」
を決定します。
Master Volumeを持たないアンプでは、Input DriveがアンプのVolumeコントロールとしても機能します。
Overdrive/Input Trim(オーバードライブ/インプット・トリム)
それぞれ特定のアンプタイプにのみ表示されるパラメーター。
実際にモデリングされた回路よりもプリアンプのゲインを大きくしたり小さくしたりできます。
このパラメーターは周囲の回路に影響を与え、周波数特性を変化させるInput Driveとは異なります。
Bass, Mid, Treble(ベース、ミッド、トレブル)
アンプについているBass, Mid, Trebleノブのシミュレーションです。
マニュアルには、「単純なフィルターで近似しているわけじゃないよ(ドヤァ」と書いてありました。
シミュレーション元のアンプにノブがついていない場合、そのアンプを忠実に再現したい場合は不要なパラメーターを「noon」(トーンスタックタイプ「ACTIVE」を使用している場合は「0.00」)に設定します。もちろん、オリジナルのアンプにはない音色を得るために調整してもOKです。
極端なトーンやハイゲイン設定は、ピックアップの鳴きや過剰なノイズの原因となります。
これは、特にTonestack Typeを “ACTIVE “に設定している場合は注意が必要です。
Boost(ブースト)
インプットに12dBのゲインを追加するかどうかを切り替えます。
※Overdriveパラメーター(上記)を持つアンプタイプの場合、BoostはAdvancedページにのみ表示されます。
Cut(カット)
ベース(低域)の量を減らします。
よりタイトなトーンにしたり、低域の「もたつき」を抑えるスイッチです。
Fat(ファット)
トーンスタックの中心周波数を下げて、ミッド(中域)の「ボディ」を強調するスイッチです。
Bright Switch(ブライト・スイッチ)
高域を強調するスイッチです。
Bright(knob)(ブライト(ノブの方))
プリアンプとパワーアンプの間にある高音域のフィルターです。
音色を暗くしたり明るくしたりするのに便利です。
Presence/hi-cut(プレゼンス/ハイカット)
負のフィードバックの周波数応答を変化させ、パワーアンプ・シミュレーターの高音域をブースト(またはカット)するパラメーター。
高域をブースト(またはカット)してサウンドの切れを良くできます。
0以上に設定すると音が暗くなることがあるので、プレゼンスの設定を確認してください。
NFB回路が設計されていないアンプは、プレゼンス回路を利用できないので、(手動でNEGATIVE FDBKを0.00に設定した場合はどのタイプでも)「Presence」は「hi-cut」になります。
Depth(デプス)
負のフィードバックの周波数特性を変化させて、パワーアンプ・シミュレーションの低域をブーストするパラメーター。
Ampのタイプを選択すると、デフォルトで適切な値に設定されます。
Power Amp(パワーアンプ)
Negative Feedback(ネガティブ・フィードバック)
パワーアンプ・シミュレーションにおける負のフィードバック(ダンピング)の量をコントロールします。
値を高くすると、よりタイトで明るいサウンドになります。しかし、 Master Volumeが非常に大きい場合には厳しいサウンドになります。
低めに設定すると、ルーズでグリッターなサウンドになります。
Ampのタイプを選択すると、デフォルトで適切な値に設定されます。
Tube Type(チューブ・タイプ)
Axe-Fxのバーチャルパワーアンプには、真空管のプレートインピーダンスのモデリングが含まれています。
Ampのタイプを選択すると、デフォルトで適切な値に設定されます。
アドバンストパラメーターであるDynamic Dampingで調整できます。
Speaker(スピーカー)
バーチャルスピーカーのインピーダンスカーブと、それに伴うバーチャルパワーアンプの共振具合などを設定できます。
Low Freq, Low Q, Low Res
ギターのラウドスピーカーには、一般的に約100Hzの低周波共振があります。
この共振は、スピーカーが筐体に取り付けられていると、わずかにシフトアップします。
Hi Freq, Hi Res
ラウドスピーカーのボイスコイルは、高周波数においてパワーアンプに誘導負荷を与えます。
この誘導負荷と出力トランスの容量との組み合わせにより、指定された周波数で高周波共振が発生します。
Xfrmr Lf, Xfrmr Hf
出力トランスの帯域幅を設定します。
Cab(キャビネット)
Effect Type(エフェクト・タイプ)
キャビネットには
- 「HI-/ULTRA-RES」
- 「STEREO ULTRA-RES」
- 「NORMAL RES」
- 「STEREO」
の4種類のモードがあります。
(つまり、キャビネットが1つと2つの場合それぞれで、ウルトラ-レス・モードとノーマル レス・モードが選べます。)
そして、Cab IRには「スタンダードレス」と「UltraRes™」の2種類のフォーマットがあります。
ウルトラ-レス・モードで「UltraRes™」のCab IRを読み込むと最高品質のサウンド、「スタンダードレス」のCab IRを読み込むと高品質のサウンドになります。
一方で、ノーマル レス・モードでは、どちらのフォーマットも標準解像度で読み込まれるので、特に「UltraRes™」のCab IRのメリットは無くなります。
Cabinet
Cab(キャビネット)
キャビネットのシミュレーションを選ぶ項目。
選べるキャビネットはたくさんあります。
Mic(マイク)
キャビネットからの音を拾うマイクのシミュレーションを選ぶ項目。
10種類のシミュレーションされたマイクを選べます。
- Dyn:ダイナミック・マイク
- Cond:コンデンサー・マイク
- Rib:リボン・マイク
の略だと思われます。
57 Dyn
Shure SM57がモデル。
58 Dyn
Shure SM58がモデル。
87A Cond
Shure Beta87Aがモデル。
421 Dyn
Sennheiser MD 421 IIがモデル。
E609 Dyn
Sennheiser e609 Silverがモデル。
RE16 Dyn
Electro-Voice RE16がモデル。
D112 Dyn
AKG D112がモデル。
87 Cond
Neumann U87がモデル。
67 Cond
Neumann U67がモデル。
R121 Rib
Royer Labs R-121がモデル。
NULL
完全に透明なマイク。
Proximity(近接効果)の設定は反映されます。
INVERT
信号が位相反転した完全に透明なマイク。
Proximity(近接効果)の設定は反映されます。
NONE
Cabブロックでのマイク処理を無効にします。
Proximity(近接効果)の設定も反映されません。
Speaker Size(スピーカー・サイズ)
「仮想のスピーカーの大きさ」をシミュレーションするための値です。
ミックスの中での音色の位置を変えたり、ドラマチックな効果を生み出すために使用できます。
0.9~1.1が最も自然なサウンドになるみたいです。
※このパラメーターは、STEREOモード及び、選択したIRがUltraResで動作している場合には使えません。
Dephase(ディフェーズ)
マニュアルによると…
IRから “ファジー”を取り除く高度なプロセスをコントロールします。
より “アンプ・イン・ザ・ルーム”な体験をもたらします。
「Dephase」の意味は、「位相が揃った状態から不揃いの状態になる」らしいので、デジタルっぽさを抑える感じでしょうか。
Delay(ディレイ)
マイクの距離をシミュレートするパラメーター。
マイクの距離をシミュレートして、コムフィルターの効果を得られる。
(異なるディレイ設定の2つのパラレルキャビネットが必要。2つのキャビネットをモノラルにまとめたときに最も顕著になります。)
Proximity(プロクシミティー)
近接効果をシミュレートするパラメーター。
近接性が高まると、低音や低域のレスポンスが増加します。
※MIC TYPEが “NONE “に設定されている場合には効果がありません。
Proximity Freq( プロクシミティー・フリーケンシー)
「近接効果が発生する周波数帯域」を設定するパラメーターです。
Low-Cut/Hi-Cut/Filter Slope
ハイパス・フィルターとローパス・フィルターのかかり具合を調整します。
フィルターのかかり具合は、「6dB/オクターブ」または「12dB/オクターブ」を選択できます。
ローカットを大きくすると低音の響きが弱くなります。
ハイカットを小さくすると、音色が暗くなります。
Pre + Drv
Preamp Type(プリアンプ・タイプ)
- Tube
- FET
- Transformer
- Tape
などプリアンプのタイプを選択します。
Preamp Mode(プリアンプ・モード)
CPU使用量の多い「High Quality」と少ない「Economy」の2つのモードを選択できます。
DRIVE(ドライブ)
シミュレーションされたプリアンプの全体的なゲインを設定するパラメーターです。
増やすとよりドライブ感が増します。
MOTOR DRIVE(モーター・ドライブ)
高いパワーレベルがスピーカーの音色に与える影響をモデリングするパラメーターです。
相対的なドライブレベルをコントロールし、効果の強さを決定します。
Saturation(サチュレーション)
プリアンプの歪みにおける偶数/非数の倍音の比率をコントロールするパラメーターです。
Bass, Mid, Treble(ベース、ミッド、トレブル)
バーチャル・マイク・プリアンプの音色を調整するパラメーターです。
Room
Room Level, Room Size(ルーム・レベル、ルーム・サイズ)
仮想的な部屋の「大きさ」と「残響具合」をシミュレーションするパラメーターです。
この値を大きくすれば、サウンドにルーム・アンビエンス感が増します。
Mic Spacing(マイク・スペーシング)
音源から室内のマイクまでの距離をシミュレーションするパラメーターです。
ルーム・リバーブ・シミュレーション内のディレイタイムを増加させます。
Air/Air Freq(エア/エア・フリーケンシー)
「暗い音か・明るい音か」を決めるカットオフ周波数を設定するパラメーターです。
“エア感“を追加します。
Stereo Cab Mode Parameters
ModeがStereoに設定されている場合、以下のパラメーターを左右独立で使えます。
- CAB (TYPE) L/R
- MIC L/R
- PROXIMITY L/R
- LEVEL L/R
- PAN L/R (ModeがStereoの場合のみ選択可能)
- DELAY L/R
※Speaker Sizeは、ModeがStereoのときには表示されません。