久保帯人先生の『BLEACH』。
その圧倒的な面白さと、類まれなるセンス。
平成を代表する漫画と言っても異論は無いでしょう。
僕も大好きな漫画のひとつです。
巻頭ポエム
そんな『BLEACH』のコミックスの巻頭には、詩↓が収録されています。
僕は ついてゆけるだろうか
君のいない世界のスピードに
ⒸBLEACH49巻 集英社
ファンの間で“巻頭ポエム”と呼ばれるこの詩。
本編の内容が反映されつつも含蓄があり、BLEACHの魅力のひとつです。
この“巻頭ポエム”のデータを全巻分AIに突っ込んで、再生成させたらどうなるのか…?
気になったので、やってみました。笑
やり方
まず、超ざっくりとやり方を紹介します。
①全巻分の巻頭ポエムのテキストファイルを用意する。
②形態素解析をする。
③形態素をマルコフ連鎖※で繋げる。
※ぶっちゃけ僕自身「ただのマルコフ連鎖を”AI“と呼べるのか?」とは思います。
でも、現代の”AI“の定義ってそもそもフワッとしている気がするので大目に見てください…。
検証結果
では、さっそく検証結果を見ていきましょう!(๑˃̵ᴗ˂̵)و
※大量に生成した中から、元の詩と比べてオリジナリティがあったものを独断と偏見で選んでいます。
あなたの影は まだ届かない。
ほうほう…
悚れ無き その花のように赤く。
雰囲気は捉えている気がするぞ…
ぼくは咲かずとも
炎のごとくに世界を想う。
それっぽい!
生きることが何かを
知ろうとしてはならない。
普通にありそう。
死を超越できぬ者は
何ものも わたしの世界を貫く。
なるほど…?
確信した正義とは思わないけれど
花を美しいとは悪であり
自らを正義であると錯覚する為には
危険が満ちている。
それっぽいけど、ちょっと何言ってるか分からない。
花を美しく思うのはまだ早い。
厳しすぎる。
踏み止まれ
お前を護りたいと願うのは
愛を知ったと驕る者。
解釈次第では、深いような気もする。
ああ 俺たちは波濤の残骸。
これも解釈次第では、深いような気もする。
世界一嫌いだと言えるのならば
それが強さ。
そういう強さの定義もあるのか…。
剣を握ったままではない。
そうですか。
俺たちは 滝の前から
現地リポーターかな?
正義が正義たり得る為には
己以外の何者かを 知ろうとしてはならない。
深そう。
我々は孔雀を見るようなのだ。
動物園に向かっているようです。
主よ 我々は孔雀を見る。
それは期待と渇仰と恐怖に似ているのだ。
めちゃくちゃ孔雀を見るのが楽しみのようです。
月を射抜く吐息のように白く。
オサレな比喩表現…!
俺たちは籠の中にしかない。
ありそうな暗喩。
人を喰らったその髪は
死んだあなたに似ている。
ホラー映画かな?
喇叭を吹く怪物。
そいつはやばい。
冥冥たる濁流の中に その危険と同質の衝動がある?
急にクイズになった。
人は皆 眼をあけたままではない。
まばたきするからね。
そう 何ものも 意味など無く そこに在るのだ。
ニヒリズム。
踏み止まれ 時が。
???「ザ・ワールド!!」
神は皆すべからく悪である。
あらゆる宗教に挑戦的。
確信した正義とは 刃に似ているのだ。
良いこと言ってる気がする。
俺たちは五本指折り
お前を 変えられはしない。
もう少し自信持てよ…!
もし わたしが雨だったなら
暗闇に立つきみに届きはしない。
…もう少し自信持てよ…!
俺達は おまえを守れない。
もう少し自信持てよ…!
…いや…!?もっと本質について語っているのか…?
僕はついてゆけるだろう。
…自信を取り戻したようです。笑
さいごに
いかがだったでしょうか。
個人的には、思ったよりそれっぽいものが出てきた気がします。
…ただ元々の詩の一つ一つの言い回しが強烈な個性を含んでいるが故な感じもしました。
BLEACHの巻頭ポエムの完成度の高さを改めて感じましたね。
…久保帯人先生、詩集とか出さないのかな。
ちなみに
今回久しぶりにBLEACHの巻頭ポエムを全部読み返したのですが…
有名な49巻の
僕は ついてゆけるだろうか
君のいない世界のスピードに
ⒸBLEACH49巻 集英社
は、同じく主人公の黒崎一護が表紙の19巻
そう、何ものも わたしの世界を 変えられはしない
ⒸBLEACH19巻 集英社
が(たぶん)前フリになっていたと気付きました。
なるほどな~。
本編もまた読み返してみると、新たな発見があるかもしれませんね。