ネガティヴ・ハーモニーの解説 & 簡単に調べられるアプリを作った話

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みなさんこんにちは!クフルダモ・ノーツキムラ ヨシト(k1mu)です!

今回は、「ネガティヴ・ハーモニー」を簡単に調べられるアプリ作った話です。

コード(100種類以上)の構成音を調べる O-TO【音楽理論ウェブアプリ】
100種類以上のコードの構成音や情報を、全てのルート音で調べられるアプリです。同時に、指定したコードの構成音を含む主なスケールと、ネガティヴ・ハーモニー理論に基づく代理コードも表示されます。

ネガティヴ・ハーモニーとは?

ネガティヴ・ハーモニーは、Ernst Levyが提唱し、Jacob Collierによって広まったとされる音楽理論です。

ネガティヴ・ハーモニーが広く知られるきかっかけは、Jacob Collierのこちらの動画。

ネガティヴ・ハーモニーの考え方

僕は、五度圏を”キーの主音と完全5度の間“で分割し、「対称的な位置にある音のペアは交換可能である」とする考え方だと理解しています。

たとえば、キーC(♯・♭×0)の場合は、キーの主音がC完全5度がGです。

したがって、五度圏の以下の場所↓に境界線を引きます。

すると

C – G
F – D
B♭ – A
E♭ – E
A♭ – B
D♭ – G♭

が それぞれ”対称的な位置にある音のペア“になります。

ネガティヴ・ハーモニー理論では、これらの音のペアはキーセンターへ生じる力が同等なので、交換OKだと考えます。

コードをネガティヴ化する。

ダイアトニックコード・コードをネガティヴ化

では、Cメジャーキー(♯・♭×0)のダイアトニック・コードを、ネガティヴ・ハーモニーの考え方に則ってネガティヴ化してみます。

Cメジャーキー(♯・♭×0)のダイアトニック・コード

CMaj7の構成音は「C,E,G,B」です。

先ほどのペアと照らし合わせると…

CG
F – D
B♭ – A
E♭E
A♭B
D♭ – G♭

…つまり、ネガティヴ化すると「C,E,G,B(=CMaj7)」は、「G,E♭,C,A♭(=A♭Maj7)」になります。

他のダイアトニック・コードもネガティヴ化してみます。↓

通常(♯・♭×0)Negative Ver.
CMaj7A♭Maj7
Dm7B♭ 6
Em7A♭ 6
FMaj7E♭Maj7
G7F m6
Am7E♭ 6
Bm7(♭5)B♭7

ネガティヴ・ハーモニーの考え方だと、これらのコードが代理コード的に使えるわけですね。

コード進行をネガティヴ化

たとえば、Cメジャーキー(♯・♭×0)の

Dm7 – G7 – C (Ⅱm7-Ⅴ7-Ⅰ)

みたいなコード進行のⅡm7-Ⅴ7部分をネガティヴ化すると…

B♭6 – Fm6 – C (♭Ⅶ6-Ⅳm6-Ⅰ)

となります。

ネガティヴ・ハーモニーの解釈

「こんなにガラッとコードが変わるなんて画期的…!」と一瞬思うかもしれません。

しかし、冷静に眺めてみると…ネガティヴ・ヴァージョンのコードは、同主短調であるCマイナーキー(♭×3)(並び順的にはA♭リディアン(♭×3))のダイアトニック・コードであると気付きます。

通常(♯・♭×0)Negative Ver.(♭×3)
CMaj7A♭Maj7=A♭Maj7
Dm7B♭ 6=Gm7
Em7A♭ 6=Fm7
FMaj7E♭Maj7=E♭Maj7
G7F m6=Dm7(♭5)
Am7E♭ 6=Cm7
Bm7(♭5)B♭7=B♭7
それぞれ「6」は「m7」、「m6」は「m7(♭5)」の転回形です。

同主短調からの借用和音は比較的よく使われる手法です。

つまり、ネガティヴ化して現れた音(コード)自体は、ネガティヴ・ハーモニーを根拠としなくても使用できます。

では、「結局ネガティヴ・ハーモニーは同主短調からの借用和音と全く同じ」かと言うと…少し違う気がします。

…なぜなら、使う音は同じでも同主短調からの借用として考えるかキーセンターへ向かう力が同じと考えるかでは音使いへの意識が変わるはずだからです。

したがって、僕はネガティヴ・ハーモニーは”借用和音とは異なる音使いの視点を与えてくれる理論“だと感じます。

アプリを作ってみた

僕の解釈が正しければ、ネガティヴ・ハーモニーの理屈自体はそこまで難解ではありません。

しかし、実際に使ってみようと思うと、五度圏を見て、境界線を引いて、構成音を交換して…と面倒です。笑

というわけで、キーとコードを指定するだけでネガティヴ化したコードを表示するアプリを作りました。

…正確には、以前作った”コードの構成音を調べるアプリ”に、ネガティヴ化したコードを表示する機能を追加しました。↓

コード(100種類以上)の構成音を調べる O-TO【音楽理論ウェブアプリ】
100種類以上のコードの構成音や情報を、全てのルート音で調べられるアプリです。同時に、指定したコードの構成音を含む主なスケールと、ネガティヴ・ハーモニー理論に基づく代理コードも表示されます。

これで複雑なシチュエーションでも、サクッとネガティヴ・ハーモニー理論を使えるはずです!(๑˃̵ᴗ˂̵)و

解説動画

動画での解説も作りました!

参考文献・URL

コードの裏の顔 ネガティブハーモニーについてわかりやすく説明
ネガティブハーモニーという和声理論を知っていますか?Ernst Levy という作曲家が考えたコンセプトで、その本が書かれた本は1985年に発売されています。ネガティブハーモニーについて最近、盛り上がっていますがその原因は彼 Jacob C
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