音楽理論の学習や、音楽制作に活用できるウェブアプリ「O-TO」を作りました!
「O-TO(Ongaku Tools)」について
基本的には音楽に関する「音楽の本質と関係無い思考を肩代わりしてくれるアプリ」です。
たとえば、音符の長さの計算を頑張っても、計算を頑張った分だけ音楽が良くなるわけではありません。むしろ疲れます。
音楽理論の学習も、難しい文章から読み解くより、視覚的に分かりやすく勉強できた方が楽です。
そういった“創造の本質”とは関係の無い部分に、余計な頭脳と時間を使わないために活用してもらえればな と思います。
作った経緯
個人的に音楽の作業には「コレは無駄じゃ無いか?」と感じるものがたくさんありました。
たとえば、ディレイタイムを計算したり、五度圏で音の流れを考える作業などです。
これらの作業は、音楽の良し悪しには関係ありません。
むしろ、瞬時に結果が分かった方が試行錯誤の時間が多く確保できます。
また、僕は音楽理論の学習に苦戦した経験から
「もっと音楽の専門知識を活用する敷居を下げたい」気持ちがずっとありました。
(音楽理論関係のブログを書いているのもそのため)
そういうわけで、「音楽制作や音楽理論の学習を補助するウェブアプリ」の目指して出来上がったのが「O-TO(Ongaku Tools)」です。
現在提供している機能と、その説明
コードネーム
主な和音の構成音を視覚的に確認できます。
コードを学ぶ方は、解説図を見ながら表示を切り替えてみると、コードネームの仕組みが分かってくると思います。
最終的には(特にジャズをやる方は)、頭の中でコードの構成音がパッと把握出来た方が良いかもしれません。
ただ、僕自身は出来るまで10年近くかかった気がするので、補助輪としても使えると思います。
スケール
主要な音階の構成音を視覚的に確認できます。
こちらも、初学者の方がスケールを学ぶのに役立つはずです。
少し変わったスケールも登録しておいたので
色々なスケールを試してみたいときに、いちいちキーの変更を頭の中で考えなくて良いので楽な筈です。
モーダル・インターチェンジ
モーダルインターチェンジの候補を絞り込む機能です。
コード知識がある人は、特定のコード上で使用できるスケールを探すのにも使えます。
たとえば、ドミナント7thコード上でアドリブできるスケールと
テンションノートの関係などは視覚的に理解しやすいと思います。
コード進行
良く使用されるコード進行を50種類以上まとめました。
オリジナル曲を作る方なんかは、ネタに困った時に便利だと思います。
しかも、表示を全てのキーに切り替えられます。
(ピアノの黒鍵に当たる異名同音をちゃんと処理しているところが、個人的な頑張りポイントです。)
ダイアトニック・コード
主なダイアトニックコードの一覧表です。
こちらも全てのキーに表示を切り替えられます。
ちなみに、僕は大体この表の環境を概ね「1つの環境」として頭の中で捉えていて、
この環境から離れる場合に「転調している」と考える場合が多いです。
転調の間隔
転調の間隔を簡単に調べられます。
転調と言っても、キーが半音上がるくらいは簡単に分かると思います。
しかし、モードチェンジを絡めた複雑な転調とそのキー(調号)の判定を頭の中でやるのはなかなか大変だと思います。
この機能を使えば、どんな複雑な関係にあるキーの転調も一瞬で分かります。
音価の計算
シンプルに音価の計算ができるだけです。
ここまで紹介した機能は、音楽を長くやっていればある程度脳内で対応できる人も多いと思います。
しかし、各BPMごとの音価を暗記している人は少ないんじゃないでしょうか。
ある意味一番便利な機能かもしれません。
メトリック・モジュレーション
メトリックモジュレーションに関係する情報を調べられます。
メトリックモジュレーションは、整合性を持ったテンポチェンジなどに使われる手法です。
おまけで音符を「分音符のみで表記した場合」や「符点音符のみで表記した場合」も計算される機能をつけました。
「現在の記譜法」の上手くできている部分と、そうでない部分を感じれる気がします。笑
プログラミングの技術的な内容
プログラミングの技術的な内容や作った感想はこちらのページにまとめました。