僕は、転調する曲が好きです。
YOASOBIの楽曲は、転調が多いみたいなので調べてみました!
では、いってみよう!(๑˃̵ᴗ˂̵)و
はじめに
YOASOBI楽曲の、リリース日、BPM、曲の長さのデータが知りたい方はこちら↓
転調の表記方法について
僕は、基本的に”調号の変化”で転調の種類を分類しています。
詳しくはこちら↓
「転調の間隔」を調べる
簡単に「転調の間隔」が調べられるウェブアプリ↓を作りました。
記事の内容と併せて活用してください。
その他:注意
紹介する参考曲は、公式の楽譜を確認していません。
大半は 僕の耳で「多分こうなっているだろう」と推測・解釈したものです。
もしかしたら間違っている可能性もあるので、ご了承ください。
もし、誤りを発見された際は、コンタクトフォームよりお知らせください。
YOASOBIの転調する楽曲
夜に駆ける
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
C マイナー(♭×3) | ~Bメロ2 | ||
1 | ♯+5の転調 | ↓ | |
B マイナー(♯×2) | 落ちサビ(3:11~) | ||
2 | ♭+3の転調 | ↓ | |
D マイナー(♭×1) | ラスサビ~ (3:27~) |
♯+5の転調で一度キーを下げてタメを作ってから、♭+3の転調でラスサビへ!
一回、屈んでから大ジャンプする感じです。
あの夢をなぞって
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
F マイナー(♭×4) | ~落ちサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
F# マイナー(♯×3) | ラスサビ~(3:00~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
A メジャー(♯×3) | 最後 |
ラスサビでの♭+5の転調は、J-Popの定石ですね。
♯・♭+0の転調 は、調号に変化はありません。
曲の最後は平行調の主和音(Aメジャーコード)で終止しているので、こう解釈しました。※
※平行調への移動は転調と考えない場合もあります。
※そもそも現代の曲は、平行調との境界が曖昧なものが多いです。
ハルジオン
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
C マイナー(♭×3) | ~落ちサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
C# マイナー(♯×4) | ラスサビ~ (3:34~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
E メジャー(♯×4) | 最後 |
こちらも『あの夢をなぞって』 と同じく、ラスサビで♭+5の転調し、平行調のメジャーコードで終止しています。
1サビ終わり間奏の、マレット系音色のフレーズが好きです。
たぶん
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
D マイナー(♭×1) | ~Bメロ2 | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
D#/E♭ マイナー(♯・♭×6) | ラスサビ~ (3:00~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
F#/G♭ メジャー(♯・♭×6) | 最後 |
こちらも、概ね『あの夢をなぞって』 と同じ流れの転調です。
Lo-Fi Hip Hop(ローファイ・ヒップホップ)の要素を取り入れた、クールなチルみを感じる曲ですね。
群青
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
G マイナー(♭×2) | ~落ちサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
G# マイナー(♯×5) | ラスサビ~ (3:03~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
B メジャー(♯×5) | 最後 |
こちらも、概ね『あの夢をなぞって』 と同じ流れ。
最後は、メロディが長調の主音(B)で終わっているのでこう解釈しました。
多重録音されたコーラスパートが印象的ですね。
ハルカ
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
B マイナー(♯×2) | イントロ | ||
1 | ♭+2の転調 | ↓ | |
A マイナー(♯・♭×0) | イントロ~Bメロ1(0:04~) | ||
2 | ♭+5の転調 | ↓ | |
B♭ マイナー(♭×5) | サビ1~落ちサビ(0:54~) | ||
3 | ♭+5の転調 | ↓ | |
B マイナー(♯×2) | ラスサビ(2:53~) | ||
4 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
D メジャー(♯×2) | 最後 |
イントロ、早々に B マイナーキー(♯×2) から A マイナー(♯・♭×0) へ♭+2の転調をしています。
しかし、これはインパクト重視だけの脈絡の無い転調ではありません。
♭+5の転調を2回行って、最終的に最初と最後のキー(♯×2) が同じになる曲構成になっており、様式美を感じます。
怪物
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
G# マイナー(♯×5) | ~Bメロ1 | ||
1 | ♭+1の転調 | ↓ | |
C# マイナー(♯×4) | サビ1・間奏1(0:35~) | ||
2 | ♯+1の転調 | ↓ | |
G# マイナー(♯×5) | Aメロ2~間奏2(1:03~) | ||
3 | ♯+2の転調 | ↓ | |
B♭ マイナー(♭×5) | 落ちサビ (2:11~) | ||
4 | ♯+4の転調 | ↓ | |
D マイナー(♭×1) | ラスサビ~ (2:31~) |
今まで使ってきた転調のアイデア※ を再構築したかのような転調の流れです。
※サビでの転調は『ハルカ』、一度キーを下げて上げる流れは『夜に駆ける』で使用していましたね。
ドープなシンセパートと、煌びやかなサビの対比に惹きつけられます。
アンコール
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
B マイナー(♯×2) | ~ラスサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
C マイナー(♭×3) | ラスサビ~Aメロ3 (3:45~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
E♭ メジャー(♭×3) | 最後 |
概ね 『あの夢をなぞって』 と同じ流れの転調パターン。
細かい表現力に加えて、ここまでの高音をクリアに出せるikuraさんは凄いですね。
優しい彗星
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
D マイナー(♭×1) | ~落ちサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
D#/E♭ マイナー(♯・♭×6) | ラスサビ~Aメロ3(2:30~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
F#/G♭ メジャー(♯・♭×6) | 最後 |
概ね 『あの夢をなぞって』 と同じ流れの転調パターン。
ギターソロがかっこいいです。
もう少しだけ
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
C マイナー(♭×3) | ~ラスサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
C# マイナー(♯×4) | ラスサビ後半~ (2:58~) | ||
2 | ♯・♭+0の転調 | ↓ | |
E メジャー(♯×4) | 最後 |
概ね 『あの夢をなぞって』 と同じ流れの転調パターン。
ちなみに、僕は牡羊座です。
ラッキーポイントはバスのようです。笑
三原色
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
F マイナー(♭×4) | ~落ちサビ | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
F# マイナー(♯×3) | ラスサビ~ (2:46~) |
こちらもラスサビで♭+5の転調。確実に定石を置いています。
アップテンポでハネたビートが心地よいですね。
ラブレター
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
D メジャー(♯×2) | Aメロ1 | ||
1 | ♭+1の転調 | ↓ | |
G メジャー(♯×1) | サビ~Bメロ (0:29~) | ||
2 | ♯+1の転調 | ↓ | |
D メジャー(♯×2) | Aメロ2 (1:57~) | ||
3 | ♭+1の転調 | ↓ | |
G メジャー(♯×1) | ラスサビへのサビ入り (2:27~) | ||
4 | ♭+5の転調 | ↓ | |
A♭ メジャー(♭×4) | ラスサビ~ (2:30~) |
属調と下属調を行き来して、最後は半音上に行く形。
最初のAメロ後、サビが2連続で来るなど面白い楽曲構成になっています。
「こんな気持ちになるのは」辺り、Ⅵmへのセカンダリー・ケーデンスの流れは何回聴いても良いです。
大正浪漫
転調の回数 | 転調の間隔 | キー | セクション |
C# マイナー(♯×4) | ~Aメロ2 | ||
1 | ♭+5の転調 | ↓ | |
D マイナー(♭×1) | ラスサビ~ (1:56~) | ||
2 | ♯+3の転調 | ↓ | |
D メジャー(♯×2) | 最後 |
こちらもラスサビで♭+5の転調。
最後は、同主長調の主和音(Dメジャーコード)で終止するピカルディ終止ですね。※
※転調と考えるかは微妙なところです。
アコーディオンの音色が、情緒的な雰囲気を後押ししていて素敵ですね。
ツバメ(feat.ミドリーズ)
転調していません!!
この記事を最初に書いた時点では『大正浪漫』が最新曲で、アルバムのインスト曲を除いて、全曲転調していたので
…次のYOASOBIの新曲は転調しているのでしょうか。
少し前の僕
僕は、転調している方に賭けます。笑
と書いていたのに…思いっきり外してしまいました!笑
まとめ
かなり多くの曲がラスサビで♭+5の転調…いわゆる半音上のキーへの転調をしています。
ここまで同じような転調の流れを使っていると、下手をすればマンネリ化しそうです。
しかし、実際は楽曲構成やアレンジに仕掛けられたさまざまなギミックによって、総合的に“YOASOBIらしさ”として昇華されていると感じます。
多くの人が好きな要素を惜しみなく使った巧みな作曲。
YOASOBIの楽曲が多くの人に支持される要素の一端が垣間見えた気がします。
では!(๑˃̵ᴗ˂̵)و
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