FinaleScriptで楽譜作成を効率化! 使い方・30以上のオススメ自作スクリプト紹介 & XML無償ダウンロード可能【Finale時短tips】

音楽理論・DTM関連
みなさんこんにちは!クフルダモノーツのYoshito Kimura(k1mu)です!
みなさんこんにちは!クフルダモノーツのYoshito Kimura(k1mu)です!

 

譜面制作ソフトのFinaleには「FinaleScript」と呼ばれる

「一連の動作を自動的に処理するショートカット」を作る機能があります。

例えるなら、エクセルVBA(Visual Basic Applications)みたいなものだと思います。

 

ただ、日本語の「FinaleScript」に関する情報が、やたら少ないので(僕の探し方が悪いだけ?)

勉強と忘備録を兼ねてこの記事を書きました。

  1. FinaleScriptの使い方
    1. スクリプトの実行
    2. 自作スクリプトの作成方法
    3. ショートカットキーを割り当てて作業をさらに効率化
  2. オススメのスクリプト
    1. ペースト対象項目の選択
        1. ペースト対象項目を全て選択した状態にする 【Alt + A】
        2. ペースト対象項目を「音符と休符」のみ選択にする 【Alt + N】
        3. ペースト対象項目を「コードネームとフレットボード」のみ選択にする 【Alt + C】
        4. ペースト対象項目を「アーティキュレーション」のみ選択にする【Alt + H】
        5. ペースト対象項目を「歌詞」のみ選択にする【Alt + Y】
        6. ペースト対象項目を「変形図形と発想記号」のみ選択にする【Alt + G】
        7. ペースト対象項目を「小節設定」のみ選択にする【Alt + Q】
    2. レイヤーの移動
        1. レイヤー1から2に移動 【Ctrl + Alt + G】
        2. レイヤー2から1に移動 【Ctrl + Alt + H】
    3. 選択範囲内の符尾の向きを強制的に変える
        1. 選択範囲内の符尾の向きを強制的に下向きにする。 【Alt + U】
        2. 選択範囲内の符尾の向きを強制的に上向きにする。【Alt + D】
    4. 音符の調整
        1. クォンタイズ設定を開く【Ctrl + Shift + Q】
        2. ファイル別オプションを開く 【Ctrl + Shift + X】
        3. 符頭の変更 【Alt + F】
        4. 休符の移動プラグインを実行【Alt + W】
        5. 分割ポイントプラグインを実行【Alt + T】
        6. 小節線の引き直し 【Ctrl + Shift + R】
        7. 音符の再連結 【Ctrl + Shift + W】
        8. 採譜の再実行 【Ctrl + Shift + Q】
    5. 異名同音の調整
        1. 異名同音の再表記(フラットを優先)【Alt + B】
        2. 異名同音の再表記(シャープを優先)【Alt + J】
        3. 異名同音の再表記(表記対応表使用)【Alt + V】
    6. 各ツール
        1. 選択ツール
        2. ステップ入力ツールで8分音符を選択した状態に切り替え 【Alt + S】
        3. ウィンドウに収めて表示【Ctrl +Alt + W】
        4. 選択した範囲の空の五線を隠す 【Ctrl + Shift + H】
        5. 選択した範囲の空の五線を表示 【Ctrl + Shift + G】
        6. ページレイアウトの下ごしらえ 【Ctrl + Shift + Alt + P】
        7. 組段マージンの編集画面を開く 【Alt + K】
        8. pdfをエクスポート 【Ctrl + Shift + Alt + W】
  3. 主なFinaleユーザーインタフェースの操作コマンド
        1. ユーザーインタフェースの操作コマンド入力時の注意?
  4. スクリプトのXMLファイルの配布
  5. その他

FinaleScriptの使い方

FinaleScriptが使えるようになれば、FinaleScriptを使わずに楽譜を作っていた過去の自分を殴りたくなるぐらいの制作スピードアップが期待できるはずです。

スクリプト?難しそう…!」と思う人もいるかもしれません。

しかし、FinaleScriptはある程度Finaleを使ってきた方なら、1日もかからずに使えるようになるはずです。

スクリプトの実行

まずは、スクリプトの実行方法です。

 

〔プラグイン〕→ FinaleScript → FinaleScriptパレット

を開きます。

FinaleScriptには、あらかじめいくつものスクリプトが入っています。

この中から使いたいスクリプトを選んで、左上の再生アイコンをクリックして実行します。

これだけです。

簡単じゃないですか?

FinaleScriptパレット画面の各ボタンの意味はこちら

自作スクリプトの作成方法

もちろん、スクリプトを自作することもできます。

〔新規〕ボタンか
スクリプトリストウィンドウで右クリックして〔新規スクリプトの挿入〕を選択して
新規スクリプトを挿入します。

スクリプトをダブルクリックすると、スクリプトの編集画面が出てきます。
薄い黄色の欄にスクリプトを記述し、分かりやすいスクリプト名を付けます。

具体的なスクリプトの書き方は、スクリプト例主なコマンドの一覧がこの下にあるので、そちらを参考にしてみてください。

ショートカットキーを割り当てて作業をさらに効率化

それぞれのスクリプトにはショートカットキーを割り当てられます。

Finaleは、各機能や項目に直接独自のショートカットキー割り当てができません。

しかし、FinaleScriptを使えば実質的に独自ショートカットキーの割り当てができるようになります。

つまり、最初からショートカットキーが割り当てられている動作以外の動作にもショートカットキーを割り当てて爆発的な効率化を実現できます!

ただ、パート譜の編集中は(多分)ショートカットキーからスクリプトが実行できないのが残念なところ。

※スコア譜を編集中にFinaleScriptパレットを開き、開いたままパート譜に切り替えて
FinaleScriptパレットから実行すれば、パート譜編集中でもスクリプトが実行できます。

オススメのスクリプト

さて。なんとなくFinaleScriptの概要は理解しても、

「具体的にFinaleScriptどんなスクリプトを作れば良いのか?
また、それはどのように記述すれば良いのか?

と思う人も多いと思います。

 

というわけで、僕が実際に使っている自作FinaleScriptを紹介します!

※僕が割り当てているショートカットキーも併せて紹介しています。

では、いってみよう!(๑˃̵ᴗ˂̵)و

ペースト対象項目の選択

音符やコードネームだけをコピー&ペーストしたいときがありますよね。

そういう場合は、ペースト対象項目でコピペする項目を選択します。

ただ、いちいちペースト対象項目を開いてこれらのチェックボックス変更するのは手間です。

一連の動作をスクリプト化することでペースト対象項目の切り替えを効率化します。

ペースト対象項目を全て選択した状態にする 【Alt + A】
menu item "ペースト対象項目の選択"
button "すべてを選択(A)"
button OK
ペースト対象項目を「音符と休符」のみ選択にする 【Alt + N】
menu item "ペースト対象項目の選択"
button "すべてを解除(N)"
check "音符/休符(O)"
button OK
ペースト対象項目を「コードネームとフレットボード」のみ選択にする 【Alt + C】
menu item "ペースト対象項目の選択"
button "すべてを解除(N)"
check "コードネームとフレットボード(F)"
button OK
ペースト対象項目を「アーティキュレーション」のみ選択にする【Alt + H】
menu item "ペースト対象項目の選択"
button "すべてを解除(N)"
check "アーティキュレーション(U)"
button OK
ペースト対象項目を「歌詞」のみ選択にする【Alt + Y】
menu item "ペースト対象項目の選択"
button "歌詞(Y)"
check "アーティキュレーション(U)"
button OK
ペースト対象項目を「変形図形と発想記号」のみ選択にする【Alt + G】
menu item "ペースト対象項目の選択"
button "すべてを解除(N)"
check "記号類(M)"
uncheck "アーティキュレーション(U)"
uncheck "コードネームとフレットボード(F)"
button OK
ペースト対象項目を「小節設定」のみ選択にする【Alt + Q】

一定間隔で繰り返す連続的な拍子の変化の小節設定だけをコピペしたいときに重宝します。

menu item "ペースト対象項目の選択"
button "すべてを解除(N)"
check "小節設定(小節ブロックとして選択した場合のみ)(S)"
button OK

レイヤーの移動

選択した範囲をレイヤー1から2へ移動させたり、レイヤー2から1へ移動させたりする一連の動作を一発で行えます。

レイヤー1から2に移動 【Ctrl + Alt + G】
Move layer 1 to 2
レイヤー2から1に移動 【Ctrl + Alt + H】
Move layer 2 to 1

ちなみに、編集中のレイヤーのみ表示は「Shift + Alt + S

レイヤー自体の表示の切り替えは「Shift + Alt + レイヤーの数字

のショートカットが既に割り当てられています。

選択範囲内の符尾の向きを強制的に変える

ショートカットキーを割り当てればわざわざ

〔ユーティリティ〕→ 符尾の向き

から変更しなくても済むようになります。

選択範囲内の符尾の向きを強制的に下向きにする。 【Alt + U】
stems down
選択範囲内の符尾の向きを強制的に上向きにする。【Alt + D】
stems up

音符の調整

クォンタイズ設定を開く【Ctrl + Shift + Q】
menu item "クォンタイズ設定(Q)…"
button "詳細設定(R)…"
click checkbox "単純拍子で符点休符を使用(L)"
click checkbox "複合拍子で符点休符を使用(W)"
click checkbox "シンコペーションはタイを使用しない(O)"

音符を分解する手順を簡略化するショートカットです。

詳しくはこちら↓

ファイル別オプションを開く 【Ctrl + Shift + X】
file parameters
符頭の変更 【Alt + F】

カッティングやスラップなどの入力時に重宝するはずです。

check menu item "ユーティリティ(L)/変更(C)/符頭(H)"
select radio button "×符頭(N)"
休符の移動プラグインを実行【Alt + W】

一括で休符の位置を移動させたいときに。

menu item "プラグイン(I)/音符関連/休符の移動"
uncheck "空の小節に実際の全休符を入力して移動させる"
分割ポイントプラグインを実行【Alt + T】

選択した2段の五線の音符の振り分けを、あらかじめ設定した分割ポイントで行います。

menu item "プラグイン(I)/作曲・編曲関連/分割ポイント"
check "ピッチ(P):"
button OK

細かい調整は音符移動ツールを使いましょう。

 

分割ポイントを頻繁に変える場合は最後の

button OK

は無しでいいかもしれません。

小節線の引き直し 【Ctrl + Shift + R】
rebar
音符の再連結 【Ctrl + Shift + W】
rebeam
採譜の再実行 【Ctrl + Shift + Q】
menu item "採譜の再実行(E)"

異名同音の調整

音が合っていれば指示は伝わるものの、適切な変化記号で記譜されていた方が読みやすいですよね。

異名同音の修正もバンバン効率化していきましょう!

異名同音の再表記(フラットを優先)【Alt + B】
check menu item "編集(E)/異名同音の表記(H)/フラットを優先(F)"
check menu item "ユーティリティ(L)/異名同音の再表記(P)"
異名同音の再表記(シャープを優先)【Alt + J】
check menu item "編集(E)/異名同音の表記(H)/シャープを優先(S)"
check menu item "ユーティリティ(L)/異名同音の再表記(P)"
異名同音の再表記(表記対応表使用)【Alt + V】

多くの(調性に則った)曲の場合、あらかじめ

〔編集〕→ 異名同音の表記 → 長調と短調の異名同音の表記対応表

から設定を済ませておくと以下のスクリプトで
さらに素早く異名同音が修正できます。

check menu item "編集(E)/異名同音の表記(H)/表記対応表を使用(T)"
check menu item "ユーティリティ(L)/異名同音の再表記(P)"

各ツール

各ツールをFinaleScriptに割り当てれば画面上でいちいち切り替える必要がありません。

 

選択ツール

選択ツール

selection tool

FinaleScriptのコマンドですが、元から「Ecsキー」がショートカットです。

ステップ入力ツールで8分音符を選択した状態に切り替え 【Alt + S】

素早くステップ入力ツールに切り替えられます。

8th note tool
ウィンドウに収めて表示【Ctrl +Alt + W】

このひと手間の簡略化が作業ストレスを減らします。

fit window

ちなみに、拡大【Shift + 右クリック】

縮小【Ctrl + Shift + 右クリック】で行うことができます。

選択した範囲の空の五線を隠す 【Ctrl + Shift + H】

余計な五線を隠したいときに使うこの項目。

しかし、通常の手順では範囲選択した後、五線ツールに切り替えて〔五線〕メニューから「空の五線を隠す」を選択しなければいけません。

一連の動作を以下のようにスクリプト化してショートカットキーに割り当てれば、一瞬で終わります。

staff tool
menu item "五線(S)/空の五線を隠す(V)"
selection tool

ちなみに、このスクリプトを実行しても五線が隠れない場合、

対象の五線の
五線の属性 → 五線の動作 → 未入力の五線を隠せるようにする
にチェックがついているかどうか確認します。

また、グループ化されている五線の場合
グループ属性 → 空の五線の処理 →空の五線のみ隠す
を選択します。

選択した範囲の空の五線を表示 【Ctrl + Shift + G】

隠した五線を再び表示させたいときはこちら。

staff tool
menu item "五線(S)/空の五線を表示(M)"
selection tool
ページレイアウトの下ごしらえ 【Ctrl + Shift + Alt + P】

良い感じにページレイアウトを素早く調整するためのスクリプト。改良の余地はありです。

page layout tool
check menu item "ページレイアウト(P)/ページマージン(G)/ページマージン編集(E)"
check "上(T)"
check "下(B)"
check "左(L)"
check "右(R)"
select radio button"すべてのページ(A)"
button "適用(Y)"
button "閉じる"
check menu item "ページレイアウト(P)/組段の均等配置(E)..."
組段マージンの編集画面を開く 【Alt + K】
page layout tool
check menu item "ページレイアウト(P)/組段(S)/マージン編集(E)"
check "上(T)"
check "下(B)"
check "左(L)"
check "右(R)"
pdfをエクスポート 【Ctrl + Shift + Alt + W】

最後に書き出すところまで、きっちり効率化していきましょう!

menu item "ファイル(F)/エクスポート(T)/PDF(P)"

このスクリプトはpdf書き出し用ですが、他のファイル形式で書き出すことが多い方は、そのファイル形式のスクリプトも作っておくと便利だと思います。

主なFinaleユーザーインタフェースの操作コマンド

下のコマンドたちを使うことで、Finaleの操作をスクリプトに行わせることができます。

 

・メニュー項目:
menu item “メニュー項目名”

・ボタン:
button “ボタン項目名”

・チェックボックス:
check “チェックボックス項目名” //現在の状態にかかわらずチェックを付ける
uncheck “チェックボックス項目名” //現在の状態にかかわらずチェックを外す
click checkbox “チェックボックス項目名” //チェックボックスの現在の状態を切り替える

・ラジオボタン:
select radio button “ラジオボタン項目名”

・ドロップダウンメニュー:
select drop-downpopup menu “ドロップダウンメニュー項目名”

・リスト:
select item from list “リスト項目名”

・タブ:
select tab “タブ項目名”

・キーストローク:
コンピュータのキーボードの大部分のキーを押す操作は、pressコマンドで表す。
アルファベット文字は二重引用符で囲む必要があるが、数字は不要。

press “f”
press 4

テンキーのキーを押すように指定することもできる。
press numpad 0

ユーザーインタフェースの操作コマンド入力時の注意?

スクリプトを書く時に、Finaleユーザーインタフェースの操作コマンドを使用する場合

公式ページの記述例は

button "すべてを選択"

のような感じで書かれています。

 

しかし、少なくとも僕のFinale25 Windows10 環境では

button "すべてを選択(A)"

のように、指定する項目名の後ろにある括弧のアルファベットまで記述しなければスクリプトが上手く動作しませんでした。

公式の記述例に沿って入力しても、スクリプトが上手く動作しないときは試してみてください。

 

また

ユーザーインタフェースの操作コマンド と “項目名” の間は半角スペース
項目名を囲む「(ダブルクオーテーション)」は半角
で入力しなければ上手く動作しません。

 

FinaleScriptのより詳細な使い方は公式ページにまとまっています。

・その他コマンド一覧はこちら

↑コマンド一覧のページは、右上の「全てを展開」アイコンで全ての項目を展開した後、「Ctrl + F」でページ内検索を使うと目当てのコマンドを素早く見つけられるはずです。

スクリプトのXMLファイルの配布

今回紹介した実際に僕が使っているスクリプトのXMLファイルをダウンロード可能にしました。↓

しかも、無料です。(出血大サービス)

Yoshito Kimura 自作Finalescript集(XML)

ダウンロードしたXMLファイルを自身のFinaleで使えるようにするには
この公式ページの「スクリプトを他のFinaleユーザーと共有するには」の項目をご覧ください。

その他

他にもこちら↓のページでオススメのショートカットキーやtipsを紹介しています。

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