転調21回!?『LiSA – 白銀』の感想・楽曲分析【テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編 エンディングテーマ】

楽曲分析・音楽レビュー
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今回は、テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編 エンディングテーマ
LiSAさんの『白銀(しろがね)の感想と楽曲分析を書いていきたいと思います!!

では、いってみよう!(๑˃̵ᴗ˂̵)و

はじめに

※分析は僕の耳で「多分こうなっているだろう」と推測・解釈したものです。
もしかしたら間違っている可能性もあるので、ご了承ください。

※短調のダイアトニックコードも、平行調の長調のディグリーにしています。
たとえば、CメジャーキーでもAmキーでも、AmコードはⅥmとしています。

※イタリア式表記(ドレミ…)で書かれた音は”移動ド“、英・米式表記(CDE…)で書かれている音は”固定ド“です。

LiSA – 白銀

※作曲は梶浦由記さんです。

イントロ 

勢いよくフェードインしてくるギターの刻みから始まります。

その直後には、印象的なメロディのコーラス。

コード進行はC#m→A→E→Bだと思います。

曲中、このモチーフとⅥm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴの進行※は何度も登場します。

※いわゆるポップパンク進行のⅥmスタートの形ですね。

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1A

オシャレでロックな雰囲気と、ストリングスの対旋律を組み合わせたアレンジ。

カッコいいですね。

不思議な音色のパーカッションのパンが左右に動き回っているのも面白いです。
また、この音色はステレオイメージャーを使ってかなり音像を広げてられている気がします。

1B

リズムセクションが控えめになり、サビへの”タメ”を作っています。

サビに入る前の「守りたい」の部分は、「C#マイナーキー(#×4)からD♭メジャーキー(♭×5)へ♭×3の転調をしている」と解釈しました。

LiSA-白銀

なぜなら、E♭→A♭5の「E♭」をダブルドミナントと見れば、直前まで居たキーの主音(C#(D♭))へのツーファイブ※になるので、解釈がスッキリすると思うからです。

(※サビにかけても転調するので、実際にC#には行きませんけど)

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また、『from the edge』や『』など、他の『鬼滅の刃』の楽曲でも調号の♭や♯が3つ変わる転調は登場するので、その観点から見ても合点がいく気がします。

1サビ

サビでD#マイナーキー(#×6)へ転調します。

LiSA-白銀

しかし、ずっとD#マイナーキー(#×6)ではなく、同主調であるE♭ドリアンモード(♭×5)の流れを取り入れていると思われます。

モード的な発想を積極的に取り入れるのは、梶浦由記さんの十八番ですね。

間奏

サビが終わって、間奏で最初のC#マイナーキー(#×4)へ戻ります。

2A

概ね、1Aと同じくロック+ストリングスなアレンジ。

胸ぐら」の歌い方、力強くて好きです。

2B

1Bと違って、鐘っぽい音が追加されており、荘厳さを感じます。

それから、サビに入るときのドラムのフィルインも微妙に違う気がしますね。

2サビ

2回目のサビ。

…歌詞を冷静に読むと「光の速度になれ」とか、厳しすぎる要求が書いてあって笑ってしまいました。笑

 

ドラムのライドシンバルを注意して聴いてみると、サビが終わってギターソロを越えてCメロまでずっと裏打ちをキープしています。

(その後、ラスサビ冒頭で一瞬途切れるものの、基本的にずっと曲が終わるまで裏打ちしています。)

間奏・ギターソロ

間奏からギターソロへ。ギターソロ部分で、Cマイナーキー(♭×3)へ転調します。

コード進行は、おそらく冒頭のコーラスパートでも使われていたⅥm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴですね。

このキーでは、Cm→A♭→E♭→B♭になります。

Cメロ

調号の♭や♯が3つ変わる関係にあるCマイナーキー(♭×3)とD#mマイナーキー(#×6)を行き来しながら、ラスサビへ向かいます。

コード進行はおそらく

Cm→A♭→E♭→B♭ ー(転調)→ B→F#→G#m→A#

みたいな感じだと思います。

ここでも、モチーフの前半(Cマイナーキー)部分にⅥm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴの進行が使われています。

 

…わりと どうでもいいんですけど、この辺りウルトラマンダイナのOPの間奏部分を思い出してしまいました。
キーとコード進行が(たぶん)同じで、リズムの雰囲気も似ているためだと思います。笑

1:53あたりから(そしてこの曲も「調号の♭や♯が3つ変わる転調」がよく使われています。)

ラスサビ

1回目と2回目のサビに対して「僕らは進む」の2小節分、サビの尺が拡張されています。

最後のサビのダメ押し盛り上げポイントですね。

アウトロ

何度も登場してきた印象的なメロディのコーラス。

イントロではC#マイナーキー(#×4)でしたが、アウトロではD#mマイナーキー(#×6)です。

まとめ

「サビのドリアン・モード風味の箇所をどう解釈するか」などの差はあると思いますが…

全て転調と解釈すれば、21回転調しています…!

転調の回数転調の間隔キーセクション
C# マイナー(♯×4)~Bメロ1
1♯+3の転調
D♭ メジャー(♭×5)サビ前
2♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)サビ1
3♯+1の転調
E♭ ドリアン(♭×5)サビ1
4♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)サビ1
5♯+1の転調
E♭ ドリアン(♭×5)サビ1
6♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)サビ1・間奏1
7♭+2の転調
C# マイナー(♯×4)間奏1~Bメロ2
8♯+3の転調
D♭ メジャー(♭×5)サビ前
9♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)サビ2
10♯+1の転調
E♭ ドリアン(♭×5)サビ2
11♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)サビ2
12♯+1の転調
E♭ ドリアン(♭×5)サビ2
13♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)サビ2・間奏2
14♯+3の転調
C マイナー(♭×3)ギターソロ・Cメロ
15♭+3の転調
D# マイナー(♯×6)Cメロ
16♯+3の転調
C マイナー(♭×3)Cメロ
17♭+3の転調
D# マイナー(♯×6)Cメロ・ラスサビ
18♯+1の転調
E♭ ドリアン(♭×5)ラスサビ
19♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)ラスサビ
20♯+1の転調
E♭ ドリアン(♭×5)ラスサビ
21♭+1の転調
D# マイナー(♯×6)ラスサビ・間奏2

さいごに

以前、『』の分析をしたときは「9回も転調するとは…!」と思っていましたけれど、まさかの20回超え…!

これだけたくさん転調を入れ込んで、楽曲としてカッコよくまとめあげるとは…!
流石、梶浦由記さん…!という感じでした!

 

ちなみに、この曲を耳コピしたときの様子はこちら↓

では、また!(๑˃̵ᴗ˂̵)و

 

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