UVERworldの新しいアルバム「UNSER」を聴いたので、感想を書いていきたいと思います!!!
UNSER
1.Making it Drive
バンドサウンドが控えめで、トレンディでスタイリッシュな仕上がりの楽曲。
ドロップパートが最高にカッコいい。
リードトラックとしてのパワーと風格を感じます。
ライブMV↑の方を聴いたらバンドサウンドマシマシでリアレンジされていて、これはこれで良いですね!
…そしてMVの方が微妙にテンポ速い…?ですよね?
2.AFTER LIFE
チルみのある曲。
3:25くらいからの、スタックシンバル(?)のフレーズがめっちゃ好きです。
まさか、この流れでこんなプログレっぽい謎リズムのシンバルの刻みが聴けるとは!
地味に、最後のシンセの白玉のパンポットが片方へ流れていくのが好きです。
3.Touch off
「No No No…」のフレーズの使い方がテクニカルで面白ですね。
ナーナナナナナナーナナナー!
2:58あたりの、『I’m show your heart』から『Fire』の声の落差もツボです。
サビの『わずか数センチだって~』を聴いて「文脈から多分”センチメートル“だろうけど、”センチ”はSI接頭辞なので、本来”センチ”だけではおかしいよな…」と思って
「Touch off 接頭辞」
で検索してみましたが、誰もツッコんでなかったので、 接頭辞より下に来る単位を文脈から補完させる表現はすっかり定着していることを改めて実感しました。笑
4.境界
イントロ!めっちゃ良いじゃないですか!
テケテケギターサウンド、めっちゃ良いじゃないですか!
古き良きUVERみを感じる曲です。
…滋賀県民としては、サビで「○○じゃん」を連呼されると、
「関東に染まりやがって…」と思ってしまいますが、
「作るしかないやん」とか言われるのも、それはそれで… 笑
5.stay on
この曲もサウンドやアレンジはトレンディですが、
そこはかとなくMiexd-UpとかPRIMEあたりの古き良きUVERみを感じる曲です。
6.First Sight
やっぱりクラップ4分打ちからのハーフタイムは良いですよね。
バッキングのSaw系のシンセの音が好みです。
貴重なギターソロ(ハモリ)が聴ける曲!
7.ODD FUTURE
序盤のピアノフレーズをチョップしているところがカッコいいです。
『まだそう やり残してんだろう』のピッチの揺れをところどころ平らにするアレンジなどもオシャレで、色々な要素をうまく取り入れてまとめ上げているなぁ…と思います。
8.無意味になる夜
全体の所感としては、「虚しさに生存者バイアスをトッピングしたような心情」を上手く表現しているなと感じました。
あと
合法 非合法 無関心 中立 でも俺に吸わせようとしたやつはマジぶっ飛ばしてきたし
という歌詞は、
「“合法 非合法 無関心 中立というスタイル”だけど、法は守るぜ!」感を出しつつ、
冷静に考えるとぶっ飛ばすのも非合法なので、”合法 非合法 無関心 中立スタイル“を実は補強しており、「なるほどな…!」と思いました。
UVERworldは こういうブラックミュージック的な気怠い雰囲気の曲を定期的に出してくれますけど、どれもドープな質感でとても良いですよね。
乾いた感じのドラムの音もクールですし、最後のサビっぽいパートもめっちゃエモいです。
9.EDENへ
そぼろ丼
10.ConneQt
サビの途中、ローインターバルリミットに挑戦するかのようなサウンドでの、マイナー・セブンコード半音下降がとてもいい!
11.OXYMORON
『振り返る日々なんて意味ないから』(SHAMROCK)
『何度だって振り返って生きていけばいいだろう』(浮世CROSSING)
や
『生きるという全てのanswer』(Fight For Liberty)
『未だに生きるべきか死ぬべきか考える』(AFTER LIFE )
からの
『矛盾してて良いんだよ』(OXYMORON)
これこそ最強のアンサーでは!!!笑
イッツ オキシモローン!
サビ入り前の「ウォーオオーオ…」の後ろで鳴っているスネアロールの音像の定位感が面白いです。
曲の最後にスネアが左右にパシーン パシーン パシーン…してるのも面白いです。
イッツ オキシモローン!
12.One Last Time
今年はビリーアイリッシュさんが流行っているので、超ウィスパーボイスをどこかで取り入れるんじゃないかと思っていたんですが、ここで入ってきました。
『報われることが約束されてるなら誰だってトライする』
って将棋の羽生さんも言ってましたね。たしかに。
13.ROB THE FRONTIER
サビ入りの「Ah」の音が、1回目と2回目で微妙に違うのがオシャレです。
また、サビ頭のメロディでキーの長7度にあたる音を使っているのが珍しいですね。
今のところアルバムの曲の中で一番好きです。
しかし、『手前がまだ見ぬ光を 思想永久保存』なんていう歌詞をどうやって思いついたのか…
さらには、それをどうしてあんなメロディーの符割りで歌おうと思ったのか…!
…常識に縛られずに、覆すためでしょうか。笑
14.GOOD and EVIL
シンセとバンドサウンドとの絡みが絶妙で、サウンドの傾向としてはこの曲が一番好きです。
ドロップパートでバンドサウンドになるのカッコいいですねー!
ユーノーノ―ノーノ―ノ―!
15.UNSER
インスト曲。
中盤のプラックシンセのフレーズがかわいい。
総評
いつも新しいアルバムを聴くと、正直1周目は「ちょっと微妙かな…」と思ったりするのですが、改めて過去の曲と聴き比べると「いや、今回の方がさらに良いわ」と思えるのが不思議です。
ファンとはそういうものかもしれませんが。笑
今回は、「低域のサブベース」、「デジタルクワイア」、「ドロップパートを入れる曲形式」、「ウォータードロップ系の音」、「トラップ的なビート」、「巻き舌や加工した声をバッキングに使う」などなど…
前作にも増して「洋楽でトレンドになっているアイデアを惜しげもなく使っていくぜ!!」という覚悟が感じられるアルバムでした。
そういうことなので、やっぱりマイナスの意味で「洋楽っぽい」という意見も見ました。
その気持ちも分からなくもないですが、「UVERworldは元からガッツリ洋楽の影響を受けてるし、そういう「洋楽トレンド要素」を大々的に取り入れるようになったのも、大分前じゃない…?」
と思います。
それに、本格的にこの路線に舵を切るために去年ベストアルバムを作ったので、むしろ相当ファンの人たちに配慮しながら段階を踏んで路線変更をしている気がします。
まぁ…個人的には、「寿司を食べよう」と思って来たらラーメンが出てきてがっかりするような気持ちも分かりますが、 「ラーメンも食べると美味しいよ! 」と言いたい感じです。笑
過去のような曲が聴きたければ、過去の曲を聴けばいいので、UVERworldにはこれからもどんどん新しい方向性にチャレンジして欲しいなと思います!
では!